アデル、ブルーは熱い色のレビュー・感想・評価
全73件中、1~20件目を表示
《箇条書き》
ここまで激しい映画だとは思わなっかた そして、3時間だと知らずに観た 「出て行って!」の中盤の喧嘩シーンが良かったが 最初からずっと引き込まれる 5年間くらいの物語だろうか? レア・セドゥ(1985年生)が主人公かと思って見たらアデル・エグザルホプロス(1993年生)が主役だ ビリングがおかしい 『ファイブ・デビルズ』(2022)の女優だった セックスシーンが何度もある 美しいと思うが、素っぴんでも綺麗な 目鼻立ちの整った若い白人だからだと個人的感想 女優達をアップで撮るカメラワークと演技に引き込まれる スピルバーグも引き込まれたのだろう
アデルとレアセドゥの演技が素晴らしい
恋に落ちた二人の愛の行方を描いた物語。 情熱的で官能的な美しい二人。 本当に恋人ではと思えるほど二人の求め方が激しく、ヒリヒリとした愛を感じます。 執拗にも見せつける二人のベッドシーンには、ただ圧倒されるようでした。 そしてちょっとしたほつれからの別れ、その後の再会のシーンは観ていてすごい緊張しました。 そしてこのシーンの密度がすごい。 堰を切ったような二人のキスはとても情熱的で、でも二人を隔てる壁を再確認してしまう。これが辛かったです。 そして最後の別れの言葉。 「でも想いを抱き続ける、いつまでも、死ぬまで」 これ以上なく優しく、余りにも残酷な一言でしょう。 そして個展での再びの再会、もうただの友人に戻っているのが良くわかるんですね。二人の距離感というか温度が。 その個展から出た最後のカットも美しく、もう交わる事のない未来のようでした。 とにかくアデルとレアセドゥの演技が素晴らしく、史上初役者にもパルムドールが贈られたのもわかる気がします。 切なくもありますが、とても素晴らしい作品でした。
どうしようもなくエマを好きになって!!
高校2年世のアデル(アデル・エグザルポプロス)は 上級生の男の子とゼックスをする。 「とても良かった・・・」と言うが、 同級生の男の子には「悲しくなった」と感想を言う。 アデルは道ですれ違って一瞥を交わした青い髪の歳上の女性に 一目で囚われていた。 夜のレズビアン・バーでその女・エマ(レイ・セドゥ)と出会い 恋人関係になるる。 美術大学の学生で画家のエマはアデルをモデルに絵を描く。 2人はエマの家で同棲生活を始める。 女同士の激しいセックスシーンが映し出されます。 2人とも綺麗な裸身なので不潔感はありません。 それにしても激しい。 並行してデモ行進に参加するアデル。 幼稚園と小学校を併用したスクールの教師になるエマ。 昼は真面目で優しい先生です。 エマが絵の合宿で留守にする間。 寂しさのあまりに男性と関係を持つエマ。 芸術家のエマは激しく罵り、アデルを強い言葉で追い出します。 自分だって新しい恋人に心を移しているのに。 若いエマの恋の遍歴。 どうしようもなく好きなエマに拒絶されて、アデルはブルーのドレスで 夜の街に消えて行きます。 アデルは5年後、普通のお母さんになっているのでしょうか? 夜の街を彷徨う「ミスター・グッドバーを探して」の ダイアン・キートンになっているのだろうか? その答えは分かりません。 レア・セドゥの若い頃の映画を観たいと思ってみましたが、 もうこの時は27歳位で、立派に貫禄でした。 ひとつ発見したのですが、レア・セドゥの素顔って リヴァー・フェニックスにそっくりなんですね。 フランス映画で女優は脱ぎっぷりが本当に素晴らしいです。 なんだか疲れてしまって、 女同士の愛より、身も心も滅ぼすような究極の愛の物語。 「ベティ・ブルー」が観たくなりました。
クセあるストーリーを映像美が包み込む
本作は映像がとても良い。タイトル通りと言うべきか終始ブルーの入れ方が印象的。皆の表情もすごく良く撮れていると思う。風景的には主人公の自宅前の下り坂の雰囲気が格別だ。結構濃いめのストーリーをも上回る映像美が本作を盛り立てる。 ストーリー的には、多様性をテーマに数年にわたる展開は奥深く確かに話題性ありと言えるが、それにしても上映時間3時間は長過ぎるのでは。随所随所でのワンシーンが明らかに長い。決して観ていて飽きるわけではないのだが、やはりしつこく感じてしまう場面も多々ある。2時間程度でも十分表現できたのでは。 とは言え、やはり映像美に溢れシビアに切り込む攻めのストーリー展開は見ごたえ十分だ。
LGBT
レア・セドゥーが好きで、観よう観ようと思いつつ、長すぎるため、後回し後回し、今回やっと観ました。 レズカップルの恋愛という難しい話、超濃厚な濡れ場 たぶん、撮影中は本当に愛しあってたんだろう迫真の演技 パルムドール賞を取ったのも納得。 映画的に好みのタイプじゃないけど名作だと思います。 終わり方が好きです。 エンドロールで流れる曲が印象的で、余韻に浸る心に染みますね。 でも、長い…(苦笑) エロイので、家族で観るのは気まずいと思います(笑)
ブルーは魅力ある色
長かった… ひとつづつ、丁寧に描写された作品故なのだろう。間の取り方、何度も出てくるパスタシーン、表情だけでセリフのないシーン等… ひとつひとつ伝えたいことは入念に。 フランスの1人の女の子が、大人の女性へと成長していく上で経験する出来事をブルーを基調に描かかれていく。 家庭環境、同性愛、夢、失恋… 人生は自分で選べることとそうでないことがある。 それでも精一杯、自分を生きる。 1人の女性の生き方を垣間見れる作品。 そしてパスタが食べたくなった。
「想いを抱き続ける、死ぬまで」が恋愛の終わりを告げる
アデルとエマは住んでる社会が違う。テレビを見ながらパスタを食べるアデルの家庭にとって、生きるというのは地に足のついた生き方をすることで、仕事は食べていくための手段。一方で、美意識高くリベラルなエマの家族にとっては好きなことをする創造性や才能が人生にとって大切で、哲学的で抽象的な話ができるいわゆるインテリ。 生きている世界が異なる二人の一目惚れで始まった恋の物語。織り込まれているのは、恋愛心理、性、子どもから思春期を経て大人になっていく過程、女性の一生、理想と妥協、政治活動と人間の自由。これらはアデルの高校の文学の授業で扱われている小説、高校生によるデモ、エマとの会話の中で、映画の冒頭と前半で提示されている。『マリアンヌの生涯』『クレーヴの奥方』『危険な関係』『アンティゴネ』そして『汚れた手』。フランスの高校の文学専攻の授業のやり方が新鮮だった。時代も性別も超えた「普遍」がフランス社会だ、が強く伝わった。 長い映画だったが必要な長さだった。映像も美しく冒頭から最後まで常にブルーが映っていた。一貫してノーメイクでショートカットのレア・セドゥ、007のボンドガールよりよかった。
感情が震えるほど情熱的で美しい二人の姿
繊細かつ大人な雰囲気がフランス映画らしい。まるで高価な芸術作品のようだ。 約3時間もの長作だが時間の経過を忘れるほど作品の世界観に惹き込まれ、二人の歩むさまをそばでこっそり見守っているかのような感覚に浸れる。 アデルとエマの表情も魅力的で喜怒哀楽の表現方法も絶妙。でもアデルの純粋さに感情移入してしまって胸が苦しくなる。 物議を醸した写実的なラブシーンに関して個人的な意見として言えることはただひとつ、とにかく二人が美しい。本作はLGBTに対する考え方を変えてくれる素晴らしく美しい作品だ。
芸術の国ならではの色彩美が思春期を彩ります。
あっという間の3時間でした。 映像がとても美しく、街並みやただの公園にすら色彩美がありました。カラフルな美しさではなく、アンティーク調な色味です。馴染み深いアメリカ映画やイギリス映画とはまた違い、フランス芸術の美的センス光る作品だと思いました。 ですが演者さん達はとびきり美人だったりおしゃれだったりでもなく、キャラクター達が華麗な生活を送っているわけでもないので、フランスの日常生活を色彩豊かな景色が彩るという感じです。 ストーリーは大人とも子供とも言えない絶妙な時期を生きるアデルの甘酸っぱい恋のお話ですが、ラブシーンが過激すぎて驚きました。ぼかし無しでとんでもないところまで写っています。演者さんたちのまさに渾身の演技に脱帽…。やたらにリアルでしかも長いので小恥ずかしい気持ちになりましたが。 一つ欠点があるとすれば主人公アデルの食べ方が汚い笑
くるしいけど、美しい
落ちるってくるしいけど、美しいなと。 悲しいけど、幸せで。 言葉にすると陳腐になってしまう。 やっぱり人の感情は、そんな単純じゃなくて、言葉にするのは非常に難しいものなんだと思う。 昔に1度見たはずだけど、違った気持ちになった。 またいつか見たいなと思う。
長尺の必然性
アップの長回し、食べる踊る寝る貪るの長回し これだけ流し続けなければ爪痕残せない作品 なのかな?テーマがこれだからか… 女優の体力と根性も素晴らしいし 閉じない唇も惹きつけられる ブルーの使い方の無駄打ちが気になる と思うのは美的センスの違い 若い女子にヒットしたのは大変納得する
長いこと恋してないな・・(涙)
誰かそばにいてほしいって思います。 2人共裸がすごい綺麗なのにベッドシーンもイヤらしい感じがせず、もちろん多少はしましたが(笑)、ボキャブラリー不足なのでどう書けばいいかわからないんですが、「愛を確かめ合ってる」というかそういう感じがしました。 全然上手いことを書けないな(笑)
情熱的な青。
青髪の女性と主人公との恋愛を描いた同性愛のお話。 といっても同性愛を特別視するとかでなくて、ある二人が純粋に真剣に恋愛するさまをリアルに見させてもらっている感じ。 主人公の女優さんの「どことなく自信なさげで、内に秘めてるものが多そう」な顔が印象的。からの情熱的なベッドシーン。生々しくてちょっと笑ってしまいました。 主人公のアンサーとしての青がカッコ良かったです。
いいあらわすことの徒労感
レビューするのが陳腐に思える。解釈するより感じる映画。これまで持っていた映画の定義をくつがえす体験でした。 はじめから終わりまで近いカメラがアデルの表情を追う。が、演技の気配がない。いつしか自分も映画を見ていることを忘れアデルを追う。映画から映画の気配が消えている。 兎っ歯、半開きの口唇、伸びやかな肢体、無造作なひっつめ髪、幼さをのこしたほほ、鮮やかなふたえ。笑ったとき口端による小皺、ノーメイク。あらがいようのない魅力のアデル。 無意識。素としか思えない。 手の甲でミートソースを無造作に拭う。ケパブを食べながら話し指をなめる。トマと別れて泣き崩れる。怖じ怖じしながら初めてゲイバーへ入る。デモに参加して絶叫する。愛しそうにエマを見る。エマと激しく求め合う。エマと痴話げんかして号泣する。今にも泣き出しそうにしながら園児と踊る。悪夢を見る。焦がれて泣く。また泣く。 一つ一つあげるのも、もどかしいが、すべてドキュメント、色づけなし、地のアデル。 カメラと役者、監督と役者、その間にどんな魔法があるのかわからない。 アデルとエマの色恋の顛末が、なんのフィルターも置かずに、繰り広げられる。 いったい、どんな撮影/指導をしているのだろう。クスクス粒のHafsia Herziも素にしか見えなかった。 恋する。食べる。しゃべる。おどる。セックスをする。キスをする。泣く。衝動的。奔放。無我で欲求をつくすアデルがまぶしい。絡みも必然的。映画で必然性のあるセックスシーンを見たのははじめて。かつ少しもエロくない。 演出も演技も脚本も、あらゆる映画的手法が見えないのに、近接カメラだけで、しっかりとアデルの恋と成長が描かれている。五点満点超過。息もできないほど素晴らしかった。
娘たちよ、一途に苦しめ、泣け、悩め。
僕自身が男兄弟で育ったせいで、わからない女達の生態が僕には更にわからないのだ。 離れて暮らしている我が娘、(愛娘と思っているのだが)とんと連絡をよこさなくて。 アデルとエマと・・ なるほど、いま彼女たちは10代から20代に向けてこのような日々を送っているのだな。 男親である僕に関心を示さない彼女たちは、いま 卵を割って命がけで外界に出ようとする雛鳥、はたまた 土から這い出で、サナギを脱ぎ捨てる夜の間の幼虫の苦しみ、 そして一か八か親元を離れて、新しい人生を見つける冒険の途上。 了解だ、 娘たちよ、好きに生きなさい。 ・・そう思った鑑賞後感です。 どんな土壌(家庭)で生まれて育ったかはひとつのバックグラウンドではあるけれど、そこから脱出して飛んで行く先を見つけるのは新しい命たちの仕事ですから。 ============ 火花を散らすエマとアデルは好演でしたねー エンドロールではキャリア上格上のエマ=レア・セドウが名前は先に書かれていて、それは素晴らしい演技力だけれど、後半はアデルが追い上げてレア・セドウを食い、見事にプリマドンナを演じる、そんなアデルが見事でした。 演技ではないように179分演じるって、地味で目立たないけれど凄いことですよ、 文学の授業、哲学の授業、フランスの教室を覗くのは面白かったな、 で、高校の廊下で歩き続ける顔のアップがとても良かった。 原題は「アデルの命」ですもんね。 人間って、輝く時、ろうそくのように我が身が燃え、火打ち石のようにぶつかり合って身を砕きながら、その時閃光を放つんですね。
全73件中、1~20件目を表示