「この社会の現実」鉄くず拾いの物語 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
この社会の現実
貧しさ故保険証を持てず、高額費用の手術を受けられない…。
ダニス・タノビッチがボスニア・ヘルツェゴビナであった実話を基にした一作。
同国の現状を描いて、一見日本人には馴染み難そうだが、実際描かれているものは日本人にだって世界中どの国だって通じる。
我々一般人の負担を軽くしたり、手助けする為の機関や制度。
しかしそこには実際、ラインがあるのだ。
金を払える者は何不自由無く国からの援助を受けられる。
生活苦、失職、人それぞれの理由で貧困に喘ぐ者たちには援助の手は差し伸べられない。
税金払え、病院代も高い、保険なんてたかが知れてる。
金のかかる事ばかり。
本当に助けてほしいのはこっち。
それでも鉄くずを拾うような金にもならない仕事を続けなければいけない。
これがこの社会の現実。
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