「【完全に冷え切った家族が徐々に再生していくロードムービーの小品】」サクラサク NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【完全に冷え切った家族が徐々に再生していくロードムービーの小品】
家族を顧みず、(というか、現実から目を逸らすために)仕事に没入する男。
夫の一度だけの浮気以来、表情を失った抜け殻のような妻(南果歩:良い)
男が小さい頃から尊敬してきた父(藤竜也)が自ら自分の老いを自覚しながらも抗えない認知症という病。
藤達也演じる俊太郎が、”僕はボケたのかい・・・・”と言うシーンが切ない。
男が漸く事の重大さを認識し、自分の出世を犠牲にして無理やり家族を旅に連れ出す部分はかなり無理があるが、響く箇所はある。
後半、綺麗に纏め過ぎた感は否めないが、多くの家族が直面するだろう問題を取り上げた作品。
男を演じるのは緒形直人。監督は田中光俊。原作はさだまさし。
<2014年4月5日 劇場にて鑑賞>
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