ニューヨーク 冬物語のレビュー・感想・評価
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トンデモな天使と悪魔と異常な愛の物語
歳を取らない一人の男の100年に渡る数奇な運命と愛ってぐらいにしか知らなかったけど、これ、なかなかのトンデモ映画。
19世紀末、ピーターは赤ん坊の頃両親の愛故海に流され、ニューヨークに辿り着く。
成長し、ギャングのボスの下で盗人になっていたが、抜け出そうとして追われる身。
そんな時、赤毛の美女と出会い、運命的な恋に落ちる…。
古臭いメロドラマと見ていたら、要所要所にヘンな点が。
思いっきり場違いな白馬。
突然悪魔の形相になるギャングのボス。
実は、
白馬は天翔る主人公の守護天使!
悪魔の形相のギャングのボスは本物の悪魔!(次いでに判事は魔王!)
本作、“天使と悪魔”なファンタジーでもあった!
ピーターは運命の女性と愛し合うが、彼女は死んでしまう。
ギャングのボスに追い詰められ、海に落下。奇跡的に生きていたが、記憶を失う。
それから100年近い時が流れ、現代。
浮浪者として街をさ迷いながらも、おぼろ気の中の赤毛の美女を追い求めるピーター。再び、運命が動き出す…。
設定以外にも不可解な点やツッコミ所満載。
そもそも、何故主人公は歳を取らない? 説明らしい説明、無かったような…?
善人とは言え、盗人である主人公は言ってみれば、罪人。なのに、何故天使に見守られる?
ヒロインのピンチに白馬に乗って駆け付ける主人公。いいシーンの筈が、何故か失笑が漏れる。
遂に結ばれた二人。最中、逝ってしまうヒロイン。(いや、本当はその前に悪い奴に毒を飲まされてたんだけど)
時が流れ、巡り巡って、ヒロインの妹と再会した主人公。100年以上前、ヒロインの妹は5~6歳ぐらいだった筈なのに、現代ではどう見たって80~90歳ぐらい。あれ…?
運命の女性は赤毛の女性。その女性を守る事が自分の運命だと思い込むが、運命の女性は早々と退場。守るべき本当の赤毛の女性とは…? はっきり言って、ドン引き。犯罪ですよ!
悪にも打ち勝つ愛。
純粋で無垢な愛の強さ、美しさを描いているんだろうけど…
思わせぶり過ぎると言うか、設定が突出過ぎると言うか、作り自体が不味いと言うか…
要は、ヘンな点ばかり気になっちゃって、何をやりたかったのかまるで伝わって来なかった。
原作はアメリカ文学の名作らしいが、映画でも名作にならないという典型例。
「ビューティフル・マインド」のオスカー脚本家アキヴァ・ゴールズマンの監督デビュー。
コリン・ファレル、ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、ウィリアム・ハート、ウィル・スミス、エヴァ・マリー・セイントら豪華キャスト。
スタッフにもオスカー受賞&ノミネート経験のベテラン勢。
錚々たる面子で大層に見えて、実はヘッポコなハリウッド映画の典型例。
伝わりづらい
正直めちゃ豪華キャスト
コリンファレル、ラッセルクロウ、ジェニファーコネリー、ウィルスミス
そしてテーマは何世代かにわたって進んでいく。盗みに入った盗賊が赤毛、結核の女性に恋をして…その辺のところは良いのに何故か展開が思わぬ方向に進む。
時代を超えるし判事とか悪魔とか?!
ラッセルクロウの顔が突然デビルになるし何だったんだろうって…うーん
最後のジェニファーコネリーの言葉も映画のストーリー展開とリンクしないので、素敵な言葉なのに響かない。
なんか残念というか私に伝わらなかった。
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