ラブ・クライム 偽りの愛に溺れてのレビュー・感想・評価
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アラン・コルノー氏の遺作
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フランスの映画監督アラン・コルノー氏の遺作。
初期に「セリ・ノワール」など優れたノワール作品を残す。
その後、様々なジャンルの作品を手がけ「めぐり逢う朝」は日本でも評価が高い。
そのコルノーが原点であるサスペンスに戻っての本作。
コルノー監督の師コスタ=ガヴラス晩年の作品「斧」は70過ぎの人が撮ったとは思えないほど荒々しく挑戦的なサスペンスだったが、本作も70近い人が撮ったとは思えない瑞々しいサスペンスだった。
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主演のリュディヴィーヌ・サニエが瑞々しい。
コルノー監督の過去の作品群にはイヴ・モンタン、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデューといった錚々たる俳優陣が参加してきた。名匠コルノーと組むというのはかなりのプレッシャーだったと思うのだが、押さえた演技が良かった。いじらしい子供の顔と怖い女の顔が交互に現れて面白かった。彼女の為にあるような役だと思った。
大袈裟になり過ぎないラストも瑞々しい。
冷ややかな怖さ、余韻を残す。
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本作はデパルマ監督にてリメイクされた。
サニエの役はノオミ・ラパスが演じ、あまりの真逆ぶりに、デパルマやりたい放題にもほどがある…と、ちょっと呆れた。
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