劇場公開日 2014年7月26日

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「世界観のむき出し」2つ目の窓 manamboさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0世界観のむき出し

2014年7月31日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

初めて奄美大島に旅をする前日に観ました。このレビューは奄美で書いています。
冒頭シーンでテーマ設定がされます。命のつながり、輪廻転生、島の宗教と人との関わり、家族、性、思春期の葛藤、恋を奄美に生きる人たちの日常を通して静かに描いています。
河瀬監督の世界観は出ていますが、独自の世界が表現できているとは感じませんでした。登場人物は全員が善人で、環境から想定される範囲内で善い人たちが賢く会話し議論し衝突し、日常の物語が進んで行く。
映画で普通の人たちの日常を見るのは退屈です。想像の世界では日常にリアリティを感じないのです。
ぼくが映画で見たいのは監督の世界観そのものではなく、それをベースに描き出した非日常の世界や物語です。前の週にホドロフスキー監督の『リアリティのダンス』を観ましたが、それと比べると世界を描く主観の強さの違いが対照的でした。
ただ、主人公のふたりが海を全裸で泳ぐシーンは幻想的で象徴的で美しかった。

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manambo