劇場公開日 2014年5月24日

「この作品自体がまさに青天の霹靂、涙で濡れる家族の暖かさ」青天の霹靂 たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この作品自体がまさに青天の霹靂、涙で濡れる家族の暖かさ

2021年4月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

幸せ

いやいや…どこが「一粒の涙の物語」だよ。ティッシュ何枚使ったと思ってるんだ!笑 正直、100分切るし劇団ひとりだしそこまで構えていなかったので、掴まれて痺れて泣き疲れた…。

晴天の霹靂、意味をより噛み締めさせるように入るタイトル。思いもよらない奇跡が体の芯を突き通す。不思議なユーモアが入るのは、実は少しのスパイス程度なのが心地よい。
私はよく涙すると諸々記憶が吹き飛んでしまい、曖昧になってしまうのだが、この作品に貫き通されたテーマが、心に強く残る。自暴自棄になった主人公が知るのは、自分の出生にまつわる秘密。丹念に錬られた伏線と暖かな人生の賛歌。昭和にスリップした時、ワクワクするように開ける景色。瞬間にハラハラドキドキし、それぞれの生き方が胸を締め付ける。

生きていることって、それだけで素晴らしく、特別輝かなくてもいいんだろうな…なんて思った。生きていることそのものが軌跡で、特別なんだと。なんだか息苦しい今、この作品に学んだ気がする。焦り、悩み、どこか息苦しい世界に、誰と比べる必要もない。自分自身で輝けばいいのだから。

たいよーさん。