劇場公開日 2014年9月13日

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「生きようとする意志」るろうに剣心 伝説の最期編 harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5生きようとする意志

2014年9月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

いよいよ『るろ剣』の最終章。
このシリーズに完全に魅せられてしまっているが、冗談ではなく世界に出してもけっこうイケるかもなんて思っている。
少なくとも個人的には今年最高のエンターテイメントだ。
そこにどっぷり飲み込まれた135分だった。
と言いたいところだが、実際には125分くらいだったろうか…。
全体的には期待通りのオモシロさだったので充分満足なのだが、これだけ良い作品だし大好きな作品だからこそ敢えて言いたいことがある。

ひとつは師匠(福山雅治)とのクダリが若干長く感じた。
この二人のやり取りは剣心を変えるために必要だし、本作のテーマにも関わる大事なシーケンスなので仕方がないと言えばそうなのだが、もう少し短くても支障無かった気もする。

あともうひとつ。
これは絶対気に入らない。
アメリカうけを意識した訳ではないだろうが、とてもハリウッド的な終わり方だったのが非常に残念だ。

浜辺での伊藤博文の言葉。
あれはシビレたし号泣ものだった。
あそこで終わっていればサイコーにキレがあって余韻の残る良いエンディングだったのにと思う。

剣心がその後どう生きたかは、師匠との会話やその後の戦いでの剣心を観ていれば分かるので、敢えて描かなくても想像の域で良かったのではないか。

最後の最後に日本映画の悪いクセが出てしまったようでとても残念だ。
それが本作を軽くしてしまったような感じがしてとても悔しかった。

厳しいことを書いてしまったが、それでも本作を愛する気持ちは変わらないしサイコーにエンターテイメントな三部作なのは間違いない。

良い作品を観せてくれた監督、俳優、スタッフ、作り手の全ての方々に感謝したい。

harukita