「やっぱりすごい。」相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりすごい。
「相棒」はどこへ行ってしまうのか。
観賞後、そんなことを思わせる作品であった。
予告などが出始めてから、ある種の危惧を抱いていた。ミステリー度が高いというような宣伝もされていた。
ただ、絶海の孤島が舞台で、まがりなりにも警視庁の刑事が出向く案件で、ミステリー度が高くなるわけがない。
結果、ミステリーとしてはかなり凡庸な出来であった。
杉下(水谷豊)が犯人を特定していく過程がかなり大雑把で、何を元に推理を進めて行ったのか、きちんと示してほしかったところだ。
だが、輿水泰弘脚本、和泉聖治監督の狙いはそんなところにはない。
東京拘置所でのやりとりがすべてである。
国防とは。まあ、あまり世間では国防という言葉は使わず、安全保障といったりする。
そこへ突っ込んでいく作り手の勇気は、観ている我々も震撼するほどだ。そう簡単に答えの出るものではないが、あえて、それでも描かなければならない、そんな使命感みたいなものも感じた。
ドラマはほとんど観ていないが、この志で、これからも続けていってほしい。
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