「もはや人類は相当死に絶えていた世界で細々と生き残った人々が電力確保...」猿の惑星:新世紀(ライジング) よねさんの映画レビュー(感想・評価)
もはや人類は相当死に絶えていた世界で細々と生き残った人々が電力確保...
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もはや人類は相当死に絶えていた世界で細々と生き残った人々が電力確保の為に水力発電所を稼働させるべくボス猿のシーザーが支配する森に侵入したことからまた猿対人間の争いが始まる・・・という地味でミニマルな物語かと思いきや、実はシーザーとその腹心のコバとの確執が話の肝で、スカーフェイスのコバがもうアル・パチーノにしか見えないくらいに人間臭くてほとんどギャング映画の様相。それでいて「猿は猿を殺さない」という命題を巡って沢山の血が流された末に辿り着く結末がジンと胸に沁みます。
監督が『クローバーフィールド』のマット・リーヴスなので終末観の映像は見応えあり。そしてとにかくアンディ・サーキスの演技が素晴らしい。自身の動作が直接映像にならないモーションキャプチャーでここまで個性を滲ませる役者は地球上に存在しないのではないでしょうか。リメイク版キングコング、ゴジラとこれはサーキスなかりせば成立しなかった映画ではないかと思います。
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