「振り切れてる」ウルフ・オブ・ウォールストリート hkさんの映画レビュー(感想・評価)
振り切れてる
終始ハチャメチャ乱痴気騒ぎ。パワハラ、セクハラどころではない、犯罪行為に塗れた会社が実在したのだから驚きだ。個性豊かな仲間たちの馬鹿馬鹿しいセリフの掛け合い、テンポの良さで飽きさせない。
伝説のドラッグが効いてきたシーン、撮り方が面白いし、ディカプリオの演技も見事。“誘ってるのか?“’誘ってるのね?“の駆け引きのモノローグも何とも秀逸だ。とんでもないロクデナシだが、シングルマザーの件でやや見方が変わる。確かに彼女からすればチャンスをくれた恩人で、ヒーローなのだろう。真っ当な稼ぎ方ではないが、そのアイデアはすごい。
まともなFBI捜査官は、大きな仕事を終えても地下鉄で往復する。かたやベルフォートは金には困らない。「俺にペンを売れ」に鮮やかに返したかつての仲間たちと世間一般の人々。彼が暴走したのは、最高の仲間に出会えたからで、今後彼が最高の仲間と最高の時間を過ごす事は無いのだろう。
お下品だが、最高に面白かった。
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