「人間の、イヤ男の欲か!?」ウルフ・オブ・ウォールストリート harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
人間の、イヤ男の欲か!?
この映画を観ることを躊躇させていたのは、なんと言っても3時間という長尺でした。
つまらない映画の3時間はホント拷問に近いものがありますからね。
しかしさすがはスコセッシ監督、最後まで飽きることなく観ることが出来ました。時間も気にならなかったです。
まずこの映画はコメディです。
デカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートとまわりの人間の尋常ではないハチャメチャなエピソード(ほとんど金とドラッグとセックス)をFワード連発で見続けるというもので、そこに勧善懲悪や道徳観みたいなものを持ち込んで観てしまうとそれはもう許せない映画になってしまうでしょう。
私が鑑賞した劇場でも途中で席を立って戻って来なかった方が何人かいました。
でもそうならないようなテンポと語り口の巧さで話は進んでいきます。
それにこの話、善悪を抜きにして考えれば(又はクスリ以外、法の範囲内であれば)男子は多かれ少なかれ憧れる生活なのではないでしょうか。
少なくとも私にはあります。
ハマショーの曲にあるような「純白のメルセデス~プール付きのマンション~最高の女とベッドでドンペリ」みたいなのですよ…
でも実際には絶対ムリだな…仲間は大切だし、誠実でいたいし、クスリで体壊したくないしね。
自分とはかけ離れた世界を覗き見るようだから面白いんだろうな…
最後にFBI捜査官が地下鉄で帰るシーンはとても印象的で、実は捜査官だって…ってことなのかなって思いました…
その正体は、人間の(男の)『欲』ですかね…
忘れられない一本になりそうです。
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