「狂気とカリスマが生んだ“歪んだリーダーシップ”」ウルフ・オブ・ウォールストリート 平野翠@事業家集団さんの映画レビュー(感想・評価)
狂気とカリスマが生んだ“歪んだリーダーシップ”
この映画は、ただの金と欲望の物語ではありません。
ジョーダン・ベルフォートという男のリーダーシップの光と影を、これ以上ないほど鮮烈に描いています。
彼のスピーチは人の心を動かし、チームを鼓舞し、ゼロから巨万の富を築き上げるほどの勢いを生み出しました。まさにカリスマ。けれど、その力は次第に暴走し、やがて組織も仲間も、自らの人生さえも破壊していきます。
この映画は、現代に生きる私たちに問いかけてきます。
「あなたのリーダーシップは、人を導いているか、振り回していないか?」
狂騒的で笑えて、でもどこか苦い。そんな3時間。スコセッシ監督とディカプリオのタッグが生んだこの傑作は、エンタメでありながら、“組織を率いる者”の責任について考えさせられる一本です。
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