劇場公開日 2014年3月1日

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「アニメと比較するまでもなく酷い」魔女の宅急便 森林熊さんの映画レビュー(感想・評価)

0.5アニメと比較するまでもなく酷い

2024年1月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

アニメと分ければ悪くないというレビューなどが散見されるが、本当だろうか?一度は飛べなくなったキキが、なんやかんやあってまた飛べるようになった、めでたしめでたし程度しか覚えていない自分が観ても酷い出来なのだ。どこぞの高校の演劇部の方がマシなのでは?と思わされる演技力。下手したら90年代に作ったと言われても信じそうな低レベルなCGや合成。子供には絶対見せたくないキキへの迫害シーンの連続。致命的なのは全体的に話が暗いのだ。

全体的に設定がハチャメチャで、魔女の立ち位置がフワフワしている。魔女は呪いの手紙を使えるから怖いと子供が言ったら、島の大人たちがみんな信じるレベルで、こいつら脳みそ中世か?となってしまう。舞台が現代日本感あるのに、考え方は中世とかそりゃちぐはぐにもなるというもの。嵐の中で命を張ってカバを急いで運ぶ理由も分からないし、しかも嵐も収まってやっぱり急ぐ必要無かったよねという。

最後は島の人達が総出でお出迎えとなる感動シーンみたいな展開にはなるが、見ているこっちからするとポカーンなのだ。手のひら返しが凄過ぎて、こいつら何なの?と思わされるため、全くスカッともスッキリともしない。駄作によくありがちなのが、登場人物が舞台装置になっていて、こいつらの思考回路どうなってんの?と思うものがあるのだが、この作品がまさにそれである。ストーリーのために動かされていて、登場人物の思考や心情が一切読み取れない。

森林熊