罪の手ざわりのレビュー・感想・評価
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自己満足の映画?
好意的に見るか、批判的に見るかで評価は変わる。
冒頭に2人が登場し、その後のエピソードで繋がるのかと思いきや、4人の主人公がいるが、実はオムニバスで繋がってない。
ただ、一つのテーマとしてまとまりを出すため、冒頭、そしてラストで一部登場する、とい構成。
それぞれのオムニバスは貧富の差や、発展の闇、などと捉える事もできるが、それはこの国に限った事ではなく中庸なエピソード。そこに訴えかけるものは無い。
当たり前から何を感じるか、という事について、ラストのシーンで答えを得る。絵としては光るが、カタルシスとしては、、、。
自己満足の映画のような。
あえて、印象に残ったのは上記ラストと
暴力シーンの描写は確かにリアルさがある。
東莞の風俗は当たり前の世界だか、これもリアルさがあった。
罪の手ざわり
この映画には驚異的なリアリズムがあります。 1つは、キャラクターと肩をこすり、これらの都市や時には工業施設(大荒れ地、採石場など)で歩く気持ちがあります。これは、派手なシーンに与えられた細心の注意とは対照的です。これらは、暴力を時には感情的に時々もっと冷たく感じる人物(女性と男性)です。それは、映画がこの新しいストーリーのために同じ血まみれのエピローグのこの定数なしでこの強さを持っているかどうかは不思議に思った。これらの爆発は体系的になっても有効性を維持していますか?私はそれを信じない。私はちょっとしたことを繰り返すストーリーセグメントの問題(転倒したトラック、バスなど)に問題があります。しかし、そうでなければ、それは強いです。
閉塞感の普遍化
今の中華人民共和国を取り巻く状況を、十数億分之一として生きる個々の生活を追いながら描き出そう、という作品。
一つ一つのエピソードには光るものがあるし、もっと観たいという人物もいて。いくつか出てくる成金趣味の描写、笑ってしまった。
ただ、話をモリモリ盛り過ぎて、それら一つ一つのエピソードの掘り下げが浅い。登場人物たちにもっと入れこみたいのに、すかされてしまった感が強く残る。
人が一線を越える瞬間
憤怒、逃避、矜恃、絶望。人が狂気に走るとき、それは心の中の自分にギリギリまで向き合い「譲れないものに手を掛けられた」その瞬間なのかもしれない。表面張力で保たれたプライドは、小さな一滴で決壊する。
共感できるかどうかが鍵
現代中国の格差社会の状況って、こんな感じなんだろうか。底辺を生きる人々の、屈折した日常と欲望と閉塞感。
初めて見た監督だけど、独特の間がいいね。オープニングの爆発とか、列車の見送りシーンとか、いくつかよくわからないところもあったけど。
バイオレンス表現は相当エグい。やり過ぎの感はあるけど、それなりにカタルシスもあって、ギリギリ正視できるレベル。京劇からの引用があるのかどうか、安っぽいヒロイズムに共感するのは、我もまた大衆だから。市井の人々のそれぞれにドラマあり。
誰にでもあり得る
日本だって一緒、と言うか何処でも誰でもあり得る感情を現していると思った。
正直、殺ってせいせいした場面もあるから恐ろしい…
あと見せ方や背景などうまいなと思った。
とにかくこれは警告な気がする。これからまだまだこーゆう人達が増えていくでしょう。
瑞々しい映像作品
好みは分かれる映画だろう。
中国の貧富の差から生まれる持たざる者を
風刺的に新鮮な切り取り方で描いている。
リアルに描くようで、漫画チックも混ぜるところが
魅力的だった。リアルにリアルに描きながら肝心の
復讐場面で急にふざけたように漫画的になるセンスが
たまらない。
テンポが良く、過度に娯楽的でなく、過度に芸術的でなく、
新鮮さが心に残った。
この手の映画を、ともすると難解と思う方も多いかもしれない。
要は感じるか感じないかが、客としては大事だと思う。
難しいというより、感じなかったというだけで、それは
人それぞれの感じ方にすぎず、感じないことは
別に悪い事でもないし。
映画を難しく語りたがる蓮実重彦の弊害だ。
意味を考えすぎないことだと思う。just feel
中国の歪みみたいなものを真剣に考えたいなら、
映画ではなくて本でも読めばいいし。
腐敗への憤怒が全編に。
いやはや、どっと疲れて、後味がとても悪い。
拝金主義と腐敗、不条理が日常を覆っていて、救い難い人間の唯一の抵抗は、復讐としての殺人。。。
それでも、現実は変わらないという達観が、この映画の凄味になっている。
ちらつく毛沢東のイメージ含め、冷静な監督の冷たい眼差しにゾクゾクするけれど、相当の覚悟で見ないと、殺される。
touch of sin
冒頭の回り込みレール撮影から、というかバナナの葉のタイトルバックからして、もうこれまでと違う。単純に言ってすごーく構図とか編集とかが上手くなっていて、で俳優も職業俳優になっていて、やっぱり中国はエッジだなと感動すると同時に、大好きだった垢くさいフレッシュさが後退して、洗練されてしまった感も覚えてしまう。舞台は相変わらず長江流域で、重慶、宜昌あたり。長江くだりの船が出ている重慶の船着場や、対岸から眺める重慶の高層ビル群が懐かしい。ブルズのニットキャップに、皮ベストの射殺魔が、重慶銀行から出てきた夫婦から強盗するシーンが素晴らしい。バックをひったくるのではなく、射殺して奪う。ファベーラ顔負けのバイオレンス度。ガンエフェクト他、VFXもハイクオリティ。チャオタオ、ワンホンウェイら常連がでてくる第3部の、軽トラの荷台を改造した見世物小屋の、蛇と美少女との邂逅シーンの素晴らしさ。一瞬の夢の頃からおっさん臭く年齢不詳だったワンホンウェイのおっさん度に磨きがかかった感じも素晴らしい。第4部はかなり蛇足。でも、思い出すのは百年恋歌のスーチーの部で、中国は、台湾の自由な感じを掴みつつあるという印象。接待係の女の子は、今後ジャジャンクーの次世代ミューズになりそうな予感がした。
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