劇場公開日 2014年9月13日

「未知の世界を見れたということで」舞妓はレディ お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0未知の世界を見れたということで

2020年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

おそらく私はこれからも一生訪れることがないだろう、京都の「花街」(「はなまち」ではなく「かがい」と読むのだそうです)で、田舎出身の女の子が舞妓さんを志願して、1年掛かりで舞妓さんとしてデビューするまでを描いた、ミュージカルみたいな映画です。

ストーリーとしては予定調和そのもので、たぶん誰にでもすぐに思いつく、そのまんまのお話です。
特にコメントするまでもありません。

なのでこの映画の楽しみ方は、ディテールを楽しむということなのでしょう。
そういう意味では、ある程度は楽しめましたよ。

さて個別の演者についてですが、姉さん役の草刈民代は、踊りはさすがに抜群ですが、京都弁がちょっと相当に酷いと言わざるをえず、ほかにも京都弁がおかしな俳優が何人も登場するので、愕然とします。

劇中、気持ち悪い妙チクリンな京都弁が飛び交い、そのせいでストーリーそのものに没頭することができません。
生粋の京都人に限って人選をするなり、オーディションで候補者の言語的な能力の確認を済ませてから配役するなりしておくべきではなかったのでしょうか。

天才的な言語学者って役柄の長谷川某が、京都弁を楽譜で説明しているほどに独創的な役柄なのに、肝心な本人がおかしな京都弁を口にするのでは、ねぇ。

関西弁って、そんなにむづかしいものでもないと思うのですが。
おかしな京都弁についての感想は、これぐらいにしておきましょう。

富司純子の若い頃を演じた大原櫻子さん。
彼女が出ていた時間は3分間ぐらいですが、実力を発揮していました。
今後、要注目の若手女優さんだと思います。

ドラマはさして盛り上がることもなく、淡々と努力する女の子の姿を描くだけの映画です。
知らない世界を見せてくれたという一点だけが評価のポイント。星みっつでも甘い評価かとも思いましたが一応そういう評価にしておきます。

お水汲み当番