「元ゴリ押しちゃんと現ゴリ押しくん」L・DK 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
元ゴリ押しちゃんと現ゴリ押しくん
注目株の若手女優で少女漫画の実写映画化。
本作の主演は、当時絶賛ゴリ押し中だった剛力彩芽。
この手の少女漫画の実写化は主演の女の子目当てで見る事多いのだが、本作は見ていなかった。特にゴーリキー興味無かったので。
と言うか、ゴリ押し中はアンチ派だった。
何かと○○が似合う有名人とかに選出され(メガネが似合う有名人に選出された時はそのあまりにも似合ってない姿に失笑)、経験も無いのに洋画吹替をやったり(『プロメテウス』の吹替は今も尚暗黒歴史)、とにかくうんざり!
でも、ひと度ゴリ押しが収まると…
そう嫌いではなくなった。
アンビリバボーでの落ち着いた進行ぶりも好感。
多分、素顔もいい娘なんだろうね。
ここらで女優として一発当てられたら…
…と、まあ、ゴーリキー論はいいとして、感想を。
何と言うか、何処かで見たシチュエーションや少女漫画の所謂“あるある”てんこ盛り。
恋愛経験ナシのヒロインが居て、
歩くだけで女子にキャーキャー騒がれるイケメンが居て、
で、ヒロインの親友がイケメンに告って、フラれて、
それに怒ったヒロインがイケメンに詰め寄って、ちょっとしたトラブルで怪我させて、
家に送ると何と!同じアパートの隣室で、
怪我したイケメンの世話をやらせれていたら、とんだ火事でイケメンの部屋水浸しになって、
で、まさかの同居するハメに…!
ヒロインには片想いの先輩が居て、
イケメンのガイキチな元カノが現れて、
そうこうしてる内にイケメンの事好きになって、
イケメンも気になり始めて、
で、意を決してヒロインは告白するけど…
壁ドン、床ドン、雷夜の手繋ぎ、花火、胸キュンシチュエーションいっぱい。
同じ人を好きになっても応援してくれる親友、ムードメーカーなイケメンの親友、恋敵…。
すれ違い、なかなか届かぬ想い…。
これぞTHE少女漫画!
つまりは、女の子たちの為のファンタジー。
何か、途中で飽きちゃった…。
にしても、このイケメンの役柄がなぁ…。
意地悪で、ヒロインを困らせるのが好きで…って、かなり最低野郎。
でも本当は優しくて一途で、閉ざされた陰の一面が女の子心をくすぐって…って、ホンマ作られた設定。
って言うか本当に、歩くだけで女子全員の視線を集めて、キャーキャーキャー騒がれるイケメンなんて居るのかいな??
ヒロインの最初の「そうかなぁ?」ってリアクションが真っ当。
ちょいとオーバー気味な剛力の演技は気になるが、制服姿や珍しいロングヘアーは思ってたよりキュート。
彼女のゴリ押しは終わったけど、別人物のゴリ押しは今も続いてるね。山崎くんの…。
本作での絵に描いたようなイケメン売り出しは成功したって事かな…?