「惨めな同窓会のような映画」スター・ウォーズ フォースの覚醒 百姓太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
惨めな同窓会のような映画
2015で観た洋画の中ではダントツに面白かったです。
ですが振り返ってみるとSWにあるべき革新性がほとんど無かったことから、残念ながら今では繰り返して観たいと思うような映画ではありません。
なぜなら皆さんがご指摘の通り今作は旧三部作のオマージュが多すぎるのです。1つや2つならいいでしょう。昔ながらのファンの期待に応える必要がありますからね。ですが多すぎると少々シラけてしまいます。
前半は良かったですが後半のデススター攻略は正直またかよと思ってしまいました。
あとどなたも疑問に思ってないらしいのであえて書きますが、ハンソロが死ぬならファルコン号も散るべきでしょう?
脚本的にはレイがハンの意志を引き継ぐという意味でファルコン号は必要だったかもしれませんがハンが居ないファルコン号なんてそれこそただのガラクタでしょう。
「ハンは歳だから死んでもらうけどファルコン号は何よりファンも多いしカッコイイから次作でも出てもらうよ」なんて、これは例えるなら墓から死者を蘇らせて無理やり生かせるのと同じです。
レイに宇宙船が必要ならレイ用の宇宙船を新たに作るべきでしょ。
今になってやっとルーカスが懐古主義だと批判していた意味が分かりました。
ディズニーに売却すればそりゃテーマパークに新たにアトラクションができるでしょう。ですがルーカスの作家性は完全に否定されたのです。
まあルーカスに嫌気がさしたのも古いファンが新三部作をバッシングしまくったからですけどね。作品自体のことを考えれば売却しなかったほうが良かったですね。
要は今作を観れば観るほど旧三部作のいいとこどりなのがよくわかるんです。ファルコンやXウィング、タイファイターなど昔なつかしのメカが観たいならエピソード4、5、6を観ればいい。古い映画に出てきた産物に今のご時世、用はない。
これらのメカは、はっきり言いましょう。もう古臭いのです。
古臭いメカや反乱軍の服装がこのご時世に出てきても時代錯誤なだけなのです。
昔なつかしのメカを見てやれ涙がでたなどノスタルジーがどうだの言うのは作品の本質を見ていない。
往年のファンを喜ばせる作戦かもしれないが新三部作から入ったファンはそんなに喜ばないぞ。
今作がエピソード7であり新たなる三部作の必要があったとは思えない。次作からの展開次第でどんなSWになるか変わってくるだろう。
ディズニーにしろJJにしろ新三部作を否定して昔の40年前のSF映画を過度に持ち上げないでちょっとは新たなるSWユニバースを構築する努力をしろと言いたい。
横から失礼。
「今作がエピソード7であり新たなる三部作の必要があったとは思えない。」
全くその通りですね。
大いに共感いたします。
この映画を観て個人的に思った事ですが、製作陣もファンもよく123を貶しますけど、ほんとは456の事もよく理解していないのではないかと邪推してまいますね。
映画としては面白いんでしょうけど、それは456をベースにしてるんだから、当然っちゃ当然だと思います。
「ハンソロが死ぬならファルコン号も散るべきでしょう?」とのことですが、何となく分かる様な(笑)
ソロが操縦してこそファルコンも光りますからね。
長文失礼。