「銀河のこちら側」スター・ウォーズ フォースの覚醒 ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
銀河のこちら側
5回観た後でこうやってレビューを書いてみる。
すでに語られ尽くしていることばかりだが個人的にはプリクエルを否定した今作の作りはとても嬉しい。ルーカスの良い意味での卓越したセンスがSW世界の根幹だがそれと同時に彼のダメな部分もいい配分でこのシリーズにまぶされていて、それがこの作品群の魅力であったわけだがプリクエルではダメな部分が上回っていたので残念に感じていた。ルーカスが3作撮ったという事実こそがプリクエルの意義だろう。しかし映画としては‥である。
だからこの配慮に満ちた新作は軽薄にも感じるだろうが、思想としてはスタート地点に戻ってきた感が強く、純然たる活劇でそこでは復古的な香りがする。そういう作りだけにEP4と同じという誹りは免れないがJJは甘んじて受け入れるだろう。わかってやってるから。
しかし実のところ中身は似て非なる部分がかなりある。それがルーカスでは出来ないところであり、すなわちドラマの部分である。今作の特徴は主人公をはじめとした主要キャラクターが生き生きとしていて内面の表出もそれこそわかりやすくなされている。これは新しいファン獲得のための若年層対策だろうがそこに過不足はないと感じる。結局はそれらが謎を呼んでいるので今後に期待させるフリにもなっている。人を描けなかったルーカスは銀河の彼方でこそ成功したが、JJとディズニーのSWはこちらの銀河で繰り広げられるのだろう。
良いか悪いかは置いといて、主要キャラにより添えて共感できるSWは大好きだ。
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