「この作品を撮るのは監督として勇気がいる」スター・ウォーズ フォースの覚醒 かっちょ かっちょんさんの映画レビュー(感想・評価)
この作品を撮るのは監督として勇気がいる
まず、この作品のメガフォンをとってくれたJJエイブラムス監督に感謝したい。
スターウォーズという作品は、私もそうだが、狂ったようなファンが多い作品として有名だ。一種の中毒というか、スターウォーズの世界観に惚れ込んでしまっている。作品の生みの親である、ジョージルーカスでさえ、この作品のことでファンから非難されまくる程だ。ルーカスがスターウォーズファンから非難囂々のドキュメンタリー映画もあるくらい。7から9の構想は始めからあったが、ルーカスでさえ、作るのを断念したことも有名な話だ。もはや、Ⅵ以降の物語は小説や漫画で読むしかないと諦めていた、その続きが映画として実現した。だから、ファンは一抹の不安を抱えながらもそれ以上にものすごく期待した作品であるということ、それは、監督自身、強く意識していた筈で、そのプレッシャーは計り知れないものがあったであろう。
さて、実際に鑑賞した感想は、ストーリーとしては無難で、Ⅳ~Ⅵの世界観を損なうことなく、新たなテイストを少し取り入れて、うまく繋げたなといったところ。Ⅳを最新技術によりリメイクしたという見方もあるくらい、ファンの期待を出来る限り損なうことの無いよう配慮されている点には感心した。良いと思ったのは、JJのスタートレックでも感じた、爆発の弾きや質感の重さ、CMでも確認することが出来るタイファイターが夕日をバックに現れるシーンなど、リアリティが増したところ。また、配役も良く、特に主役のデイジーは、ナタリーポートマンが演じたパドメの面影を感じさせ、尚且つ、男勝りな面もあり好感が持てる。
この作品は家族愛とか悲哀(映画ゴットファーザーに近い)とかがテーマになっているので、他の作品と似たような印象を受けることがあり、良くなかったと思う人もいるだろう。どうしても賛否両論はあると思うが、私は、改めて好きだなと、良かったと思ったし、続きが楽しみでならない。