「闘うのは銀河を守る為なんかじゃない」スター・ウォーズ フォースの覚醒 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
闘うのは銀河を守る為なんかじゃない
※新作公開に合わせて各所修正、再Up
1作目が上映されたのは僕が生まれる6年前。
いちおうシリーズ通して鑑賞してはいるけど、
そこまで熱心なファンという訳ではない立場
からのレビュー。
『元は40年前の古臭いSFでしょお?』とか、
『今の時世に乗っかったテーマとかあるの?』
とか、もうね、そういう小難しいこと
とかツッコミとか考えなくて良いです
(↑お前が書いてるんだけど)。
斜に構えず、おうさどこでも連れてってくれよ!
ってノリで物語に乗っかってしまえば、
この映画は観客の首根っこをむんずと
掴んで銀河の彼方へブッ飛ばしてくれる。
ディス・イズ・エンターテイメント!
ディス・イズ・SF超大作!
こんなにド派手でスピーディで盛り沢山で
ドラマチックな楽しい映画、そうそう無い。
2015年はエンタメ映画の豊作揃いの年だったが、
その最後をバッチリ締め括る、楽しい楽しい映画。
なお、過去シリーズを知らなくてもある程度
楽しめる出来だとは思うが、全く知らない方は
さすがに話についていくのは難しいと思うので、
せめて過去シリーズのあらすじと人物名くらい
は押さえておいた方が良いです。
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さて、
ネタバレ無しだと色々書けないことだらけだが、
先日放映された1978年の第1作目に流れが近い
とは感じた。砂漠の星での出逢いに始まり、
次々と現れるキャラや星を経て、巨大ドッグ
ファイトそして因縁の対決へと雪崩れ込む。
小っちゃくて賢いBB-8を始め、わらわら
登場する新旧キャラは魅力的(特にC3-PO
の登場タイミングが最悪で最高(笑))。
風変わりなエイリアンや星々も楽しいが、
この作品の一番の魅力は、キャラクター達
がどう結び付いていくか?というドラマだ。
過去に縛られ、頑なに孤独な生き方を選ぼう
とする主人公レイが、家族のような結び付き
を得ていく姿には涙が出そうになるし、
脱走兵フィンがレイの為に恐怖を
乗り越えていく様にもグッとくる。
天才パイロット・ポーは出番が少ないが、
出会ったばかりのフィンとの固い友情も
印象的な気持ちの良いキャラだった。
宿敵カイロ・レンも良いです。
彼は2000年代3部作のアナキン以上に
複雑な葛藤を抱えるキャラクター。彼の
強さ・未熟さ・不安定さが、そのまま
本作最大のサスペンスとして機能する。
彼の過去は次回作でもう少し触れられる
のだろう。あの人物の口から――
そして、ハン・ソロとレイアが抱える深い
悲しみは、例え物語の舞台が遥か彼方の
銀河系であろうと、僕達にとってとても
馴染みのある感情だ。
彼らが闘うのは銀河の為なんかじゃない。
自身が大切にするものを守る為だ。
はっきり言って僕は、旧作へのオマージュ等
にあまり興味はない。興味があるのは、この
超巨大で超王道な大作映画に、ミニマムで
普遍的なドラマが存在するかどうかだ。
この映画には、それがある。
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だがそれでも、“あれ” は賛否が別れる所かな……。
熱心なファンではない自分にすらショック
だったので、「エイブラムスの野郎(←監督)
やりやがった!(怒)」みたいに感じた方は
少なからずいるんじゃなかろうか。
もっと個人的な不満点も少しある。
いや、今回は正直不満は少ないのだが
(最大の悪役であるキャラが威厳不足だとか)
映画のストーリーでは無い部分でひとつ。
それは、画作りについて。
前半の砂漠の星での構図等は印象的だが、
後半になるに連れて印象的な構図が減り、
画の力がやや弱まってしまった感がある。
特に、映像のテンポや尺の問題で削ったの
だろうが、予告編で観られたメリハリの
利いた構図がいくつか消えていた事は残念だ。
(ライトセーバーを下手に構えるカイロ・レン等)
エイブラムス監督は雑誌へのインタビューで、
今回の作品を作るにあたり、「ジョン・フォード
作品の『漲る自信』、黒澤作品の『シーンの構図
とキャラクターの立ち位置』、テレンス・マリック
作品の『力強い静けさ』を学んだ」と語ったとか。
これを読んで気付いたのは、
エイブラムス監督作品って基本テンポは良いし
派手で楽しいのだけど、ハッとするような強烈
な構図が少なく、鑑賞後の印象が薄いという事。
そういう意味で今作品は、エイブラムス監督
作品中で最上の出来ではあるが、前述の削除
されたシーンとか、後半の○○○・○○○
攻略戦とか、シーンを印象付ける歌舞伎の
“見栄”のような強烈さがもう少し欲しかった。
そこは続編に期待かな。この監督さん、本数を
重ねるごとに映画的になってきてる気がする。
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はい、という訳で、結論。
面白かったです。ええ、
スッゲー面白かったです。
3部作であることは予告でも伝えられていたから
ある程度中途半端な所で終わるとは思っていたが、
「あああああもうちょっと、
もうちょっと見せてえええ!」という
所でシュルッ!と終わるのでもう先が
気になって気になってしょうがない。
続編いつですか。2年後? 3年後?
うーん、長いねえ。待ち遠しいねえ。
もう1、2回観ちゃおうかねえ。
いずれにせよ、首を長くして続編待ってます!
<2015.12.19鑑賞>
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余談1:
公開2日しか経ってないのに
レビュー数140件超って……スゴすぎる……。
流石は伝説級の超大作。
余談2:
12/22に 米映画情報サイト『Rotten Tomatoes』
で調べた所、本作の北米での週末3日間の
興行収入成績は2億3800万ドルだったらしい。
これはオープニング成績として映画史上最高。
(それまでのトップは割と最近で、
『ジュラシック・ワールド』の2億880万ドル)
しかしながら日本では『妖怪ウォッチ』
新作に動員数で敗北……日本てホント、
映画業界までガラパゴス化してんのかね。
オープニング成績は映画の出来以上に
世間の関心度合がモノを言う訳だが、
日本で当たるのはTVドラマやらアニメ
やらの延長線にあるような作品ばかり。
それが世間のニーズと言われればそれまで
なんだろうし、ファミリー映画が観客動員に
有利であるというのもあるのだろうけど、
映画らしい映画ってのはとんと人気が
無くなってしまった気がする。
世の映画離れをひしひしと実感
してしまって悲しくなった次第。
ご無沙汰しております、昨日ep9観てきました。作品のコメントというよりこれで終わったんだと言う、喪失感(SWロス)で仕事休もうかなと言うくらい落ち込んでおり色々と整理の時間が必要ですね。レビューあげられたら又コメントさせていただきます。年末に向けてご自愛下さいますようm(__)m
お久しぶりです。
相変わらず熱いレビュー&お元気そうでなによりです。
自宅から徒歩圏内のシネコンに、ドルビーアトモスが出来ました。
他に楽しみがないからだとも言えますが(泣)
鑑賞料は日本円に換算して620円ぐらいです。
でもアトモスだと、なぜか2D固定で3D上映にならないし、
IMAX(3D)だと天井にスピーカーがないんですよね(苦笑)
SW7は初日(木曜)に見に行ったんですが、
会社帰りに見ようとすると、
3Dが4:40からで、その後なし、
アトモスが10:20からしかないという、
この国は殿様商売なんですよね(涙)
実はこのシネコン、自宅から徒歩圏内というだけじゃなく、
勤務先のビルとつながっていて、
4Fまでエレベーターで降りて少し歩くだけ(苦笑)
だからどんなに人気の高い映画であっても、
ネット販売がまだまだ普及してないのもあって、
上映当日の11時頃にちょっとオフィスを抜け出して(ナイショ)、
販売窓口オープンと同時にベストポジションをGETしてます。
そんな有利な環境なので出来れば、
毎週でも見に行きたいぐらいなんですが、
ハリウッド映画ばっかりなもので、、、
タマにはエキプドシネマも見てみたいです(泣)
さてSW7ですが、今回もヘンなレビューがありますね。
「評価の低い奴は去れ!」(苦笑)
こういう変態的な同調圧力が嫌で嫌で、
日本を脱出したようなものです(半分本当)
まだちょっと早いですが、
メリー・クリスマス!&良い年をお迎え下さい。
また来年もよろしくお願いします。
追記:
25日からフィルムフェスティバルが始まるんですが、その中に、
www.youtube.com/watch?v=G49wp2cu4xM
ちょっとビックリです(苦笑)
コメントありがとうございます。
最近は映画館、DVDどころか映画さへ見る時間が
無くて本当に辛かったのですが、何とか余裕が
出てきました。
この作品だけは外せませんよね。
近大さん、みたいに私も有休考えたのですが
管理職であり、涙を飲んで二日目に観ました。
これでやっと年が越せます(笑)
JJからのクリスマスプレゼント、しっかり
受けとりました~。
レビュー書かずにすいません。
でももう、映画は見なくなったら書きます。
もう、50なので後50年も待たなくても
大丈夫(*´・ω・`)bよ(笑)
この一年はこれだけを楽しみにしてきました。
まず、無事に観れてほっとしてます。
年末に3D観賞、正月に4D観賞予定です。
コメントありがとうございます♪
ご無沙汰してます…と言いますか、レビューはちょくちょく覗かせて貰ってますが(^^)
普通なら有休取ってまで観に行きませんが、10年振りの新作、しかも全世界同時公開というお祭り気分を体感したかったもんですから(^^;
今年のエンタメ超大作ラッシュのトリを飾るに相応しいエンタメ超大作でしたね!
3PO、ちゃんと自分の仕事してくれましたね。
アンタ、二人の間に立ってたら邪魔でしょ!…と内心突っ込んでました。
SWのコメディ・リリーフはこのドロイド以外考えられませんね。
ミーミーうるさい奴なんか、居たような居なかったような(笑)
時折挿入されたレイの過去、あのキャラとの関係性、次作から絡んでくるだろうラストに登場したあのキャラなど、ホント次作が待ち遠しいです(^^)
SW以外でも、
マーベルvsDCのアメコミ映画、
「ゴジラvsコング」までの日米怪獣映画…。
2019年~2020年まで退屈しません♪