「落ちる所まで落ちて、やっと掴んだ答え。」東京難民 たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
落ちる所まで落ちて、やっと掴んだ答え。
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生きている限り、終わってはいない。
堕ちる所まで堕ちて、そこから何かを掴み
少しずつ這い上がっていくような所で終わるような展開だと思っていたら
その何かを掴んだ所で終わってしまったので少し拍子抜け。
終盤までに、学生→日雇い→治験→ホスト→寮付きの建設工→ホームレス
と、堕ちていく過程をゆっくりと段階を経て描いていたのが、
ラストが…と思った分やや冗長に感じました。
でもまぁ、こんなテーマの映画には
明確な答を提示してはいけないような気もします。それは自分で見つけるものだしね。
あと、R15な分、結構な描写があります。
自分はそれも少し過剰に感じました。
けれど、決して悲しい終わり方ではありません。
格差社会の現実をリアルに描き出す、というストーリーの説明時点で
十分重い作品にはなっているのですが
その修が出会っていく場面場面で、修に投げ掛けられるメッセージが重みのある分
終盤に描かれる、それを咀嚼したであろう修の行動は少し清々しく、暖かく映るものがあります。
まだ終わってはいないんだよ。生きている限りは。
だからこそあのラストに繋がるのかな。
万人受けできる作品ではないと思いますが、
どこか暖かみを感じられる作りになっているというのが良い感じになっているのでは。
あと、主題歌はこの作品に凄く合っております。特に詞が。聞き応えありますよ。
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