ムード・インディゴ うたかたの日々のレビュー・感想・評価
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現作は未読です。
『A列車で行こう』が序曲になる。この曲はビリー・ストレイホーンの作曲。正確にはJAZZではない。JAZZ風なビッグ・バンドの曲。 兎も角。
音楽、映像が色々と使っていて、独自の世界を作っている。つまり、スチーム・パンクな世界観。話は恋愛と死(別れ)を描いたと思えば充分。
イデオロギーや社会問題ががチラチラするが、無視した方が良い。
映像と音楽を楽しもう。クラシック音楽とかも入っていたら良かったかなぁ。
キャラバン、クロエとデューク・エリントンの曲は続くが最後までムード・インディゴは登場しないと思うが。最後の曲はデューク・エリントンのソロだが、デューク・エリントンとマックス・ローチとチャールス・ミンガスのトリオでCDを持っている。『アフリカンフラワー』だと思う。物悲しい曲だ。さて、なぜ『うたかた』なのか?いずれもう一度見る価値はあり。
シュールな作品
これほどシュールなのは
原作にもかなり個性があるようだ
ミシェル・ゴンドリーも読んで影響を受けたと言う
個性的な文学作品の映画化
終始暴走するイマジネーションによって
カラフルに変化していく景色やアイテムが印象的な作品
正直、意味不明な部分もあるが
本当に独創的な作品に仕上がっている
こんな奇妙な映画を観たのは初めてかもね
世界観に入り込む
鰻が飛び跳ねる様子、銃口を人肌で温めるバイト、食べ終わった皿を地面へ割り落とすディナー、小人、タイプライター、タバコを吸いながら行う手術。
そもそもどうして主人公はお金をたくさん持っているんだろう?どうしてこんなにも色々愉快な現象があるのだろう?
どれも説明はされていないけれど、なんとなくわかる気がしてしまうのはなぜだろう。世界観に入り込んでしまった。
最後はただただ悲しい。あっけない。
個人的には一目惚れをおおげさに書いてないところ、相手に期待しすぎていない二人が好き。あと料理もできる住み込み弁護士私も欲しい。
ファンタスティックとロマンチックと悲しみと温もりの日々
開幕早々、独創的な映像世界が炸裂!
始まって5分も経たないのに、あれやこれやそれや、イマジネーション豊かな世界観やユニークなアイテムの数々が有り過ぎて、とてもとても拾い切れないほど。
原作の魅力を見事映像化したというミシェル・ゴンドリーのセンスに脱帽。
仕事をしなくても自由に暮らせるほどの財産を持つコランは、無垢な女性クロエと出会い、瞬く間に恋に落ち、周囲にも祝福されながら結婚。
このように、前半は奇想天外なファンタジー+ポップなラブコメ。
が、後半は悲しいラブストーリー。
ある日、クロエは肺の中に睡蓮の花が咲くという奇病にかかり…。
クロエの莫大な医療費の為に働き始めるコラン。
何不自由ない暮らしから一転。
クロエの病状も悪くなっていき…。
映像もいつしかモノクロへ。
迎えた結末は勿論悲しいが、ただ悲壮感だけじゃなく、ミシェル・ゴンドリーのロマンチストと温もりある眼差しを感じる。
前半のわくわくして、幸せな気分から一変、後半の果てしなく救いようの...
前半のわくわくして、幸せな気分から一変、後半の果てしなく救いようのない不幸ぶりにざわついてしまう。鬼才ってコワイ。。
やりたい放題のレ・マシーン・ド・リルみたいな世界すごく好きだけど、やっぱりハッピーエンドになって欲しかったなー
短調だと『懐かしい味』、長調だと『陽気な味』になる。
映画「ムード・インディゴ うたかたの日々」
(ミシェル・ゴンドリー監督)から。
う~ん、私には、設定がなかなか理解できなかった作品、
まずは、第一印象を記しておこう、と思う。
そのうえで、気になったシーンを思い出すと、
物語の前半に「カクテルピアノ」という楽器?が登場する。
演奏の強弱に合わせて、オリジナルのカクテルが作れる仕組み。
「分量は『音の長さ』で。
短調だと『懐かしい味』、長調だと『陽気な味』になる。
強音ペダルは、泡立てた卵だ。
ホットな演奏だとオムレツになるぞ」・・
まったくくだらない、と思いながらも、しっかりメモをして、
こんな機械(楽器)があれば、一度は飲んでみたいな、と
思ってしまった自分が、可笑しくてたまらなかった。
「猫ふんじゃった」なら、どんなカクテルが出来るのだろうか、
「ビバルディ・四季」は、季節によって味が変わるのかな?
そんな想像が膨らみ、けっこう楽しめた。
ただし申し訳ないけど、やっぱりこの作品を映画化して、
監督は何を伝えたかったのだろうかはわからなかったなぁ。
そんなところも「フランス映画」らしいけど・・。(笑)
世界観は素敵だけど、最後。
見始めは、素敵な世界観にうっとり。細部までこだわったこのファンタジックな映像はなかなかのもの。
ですが、最後はどんよりと暗く。え?終わり??というかんじでした、、。色々と分けのわからない理解できない部分もあり、もやっと。
嫌いではないのですが、理解に苦しむ映画は眠くなってしまうので低評価で。
原作が気になる…。
別のDVDに入っていた予告動画とオドレイ•トトゥが気になって鑑賞。
(なんでフランスの女優さんは可愛い感じなのに少し毒っぽい雰囲気もあるんでしょう?)
ざっくりと原作がボリス•ヴィアンの小説であることとざっくりなあらすじは知った上での鑑賞でしたが…あのレトロなんだか近未来なんだか分からない世界観と演出にはびっくりしました。
コマ撮りアニメや人形劇なんかが好きなので楽しめましたが、けっこう前半長めにコランの生活をあの感じで紹介しているので、人によっては好き嫌いが分かれるか、この先、ちゃんとお話があるのか不安になりそうですね。
(『ミック•マック』のオマール•シー扮するニコラの料理シーンやエプロン姿が楽しくて私は好きですが。ダンスシーンも面白い。)
あらすじ通り、そのままクロエが救われることなく終わりますが…
途中からはじめの過剰なまでのファンタジックな演出やカラフルな世界観はなりを潜め、モノクロで部屋もどんどん質素な閉じたものに…。
最後には愛しい妻の葬儀さえも、あんな扱いに。
裕福でしあわせだった頃のキラキラした生活と最後のギャップがすごい。
あのファンタジーな世界観あってこそ、儚い日々がより際立つのかもしれません。
最後のクロエが書き残していたらくがきパラパラ漫画が切ない…。
うたかたの日々…。
不思議な世界観
これは映像化するよりも本で読む方が良い話だと思う、不思議な世界観や、道具などは文を読みてが想像することで夢が膨らむ物なので、それを映像化してしまうことはナンセンスだと言う印象です。
ですが、映画前半の明るい色使いで主人公の気持ちを、後半は白黒の色使いで絶望感を表しているところなどはフランス映画ならではの素晴らしさだと思う。
自分は通常版を鑑賞しましたが、後になってディレクターズカット版なるものがあることを知りましたが、どうやら40分近くカットされていたようなので、こちらを見ると映画がまた違って見えるかもしれません。
映像美が秀逸な今年一番のファンタジー
とにかく幻想的で幻夢的であり、全ての演出がストーリー自体のポエティックな要素をよりファンタジーにした本当に夢の様な映画でした。時間があっという間に感じられる刹那感と見た後の白昼夢をみたかのような脱力感が今年一番のファンタジーだったことを実感させるに十分な感覚に陥りました。
話自体は、働かなくても暮らしていけるお坊ちゃんが恋に落ちて、皆に祝福されて幸せな日々を過ごすものの、愛妻のクロエが肺に蓮の花が咲くという奇病に侵され、それを治すために全財産をはたいて、最後は自ら働いて…それでも愛する人を救えないというシンプルで残酷な儚いストーリーです。
でも、そのストーリーの中には驚くほどの映像美と仕掛けとユーモラスの連続で見るものをその世界にどっぷり引き込む素敵な映画でした。
ゴキブリのように這い回るベル、人が中に入っているかのように調理方法を教えてくれる料理番組、人の顔をしたネズミ、望遠鏡のついたナビゲーションシステム、ガラス張りの豪華な車…前半の幸せな生活には驚くほどのファンタジーとユーモアに満ちた演出に彩られ、コランとクロエの幸せな生活はこれでもかというくらい華麗で愉快で彩りどりの世界でその幸せや楽しさをふんだんに伝えてくれます。
でも、クロエが病に犯されてから物語は本質に…演出も次第に色を失い、光を失い、苦しさと悲しさと混沌にみちた生活を見事に表し、感情移入をせざるをえないほどの、悲しい話になっていきます。その悲しさ、儚さはクロエが病状に伏せるベットの部屋が日に日に光が入らなくなり、ついに閉ざされてしまうシーンや、コランが棺桶をもって森の中に運んでいくシーンでピークに…
ただのファンタジーと思えばそうかもしれませんが、僕には、うまくいかなかったら…ということを考えてもじもじしていいるコランに、クロエが「二人で居られるなら何度でもやり直せる」と言った2人の始まりが、2人で居られなくなって終わるという切なさや、その過程で、今まで人間的な生活とは無縁だったコランが、たった一人の人のために働き、悩み、苦しみ続ける…いろいろな不幸や不条理が遠慮なく押し寄せてくる…生きるって大変な事だなぁ…と考えさせられました。
と、難しく考えても仕方ないのですが、間違えなく今期一番のファンタジーでした!
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