「母親としてそしてかつて少女だった自分」ゆるせない、逢いたい asicaさんの映画レビュー(感想・評価)
母親としてそしてかつて少女だった自分
あーーーもう惜しい。
8割方まですごく面白く見ていたのに
残り数分でずっこけた。
よくわからない展開であるのは間違いない。
少年事件だとしても逮捕されている事に違和感はある。
ゆるせないなら会いたくないし
会いたいなら許せるものなんじゃないだろうか。
途中までは、ものすごく
あーそうなんだよね、女の子ってこうだ、母親とはこうだって思いながら見ていたのに
最後の面会をしたあたりから
はい?あれ?何だこの子は?
誰かちゃんと教えてやれ
ティーンの男子の性衝動ってものを このお花畑女に!と思えて来てしまった。
柳楽くんにしたら、もうこれってハニートラップとも言えるくらいの対応なのだ。見ていて気の毒になった。
私 ほんとに好きだったのに。なんであんな事したの?
好きだからだよ!!
でしょ。そりゃ。
とここまで書きましたが、途中の心境は違っていた。
女の子というのは初めて体験してしまうと それまでの自分とは違う人間になったような気持ちになる。
自分が想像していた世界とは違った形でそれを迎えたならそのショックは理屈ではなんとも説明のしようがない。
母というのは、娘を犯罪から守る事が何を置いても優先すべき事柄である。
全力で守り、それが出来なかった時の心の痛みは計り知れないのである。
この母と娘は二人きりで暮らし母は常日頃から犯罪というものが身近に存在する職業であるから
この母の行き過ぎとも思える警戒心は心底理解出来る。
だが
娘は 自分がやった行動が
いかに無防備であり 少年に対して如何に残酷なものであったかを知るべきである。
許す でも会うのはもうこれで最後。
なーに言ってんだか。
彼女は 確かに好きだったが
今はもう 好きじゃないのである。
自分をあのように扱った男をゆるせないし
もう恋心はない。
直接会って言いたい事の中身があれだったのは、ホントに呆れてしまう。
もしもあんな暗闇で もっと獰猛で容赦ない男にレイプされていた可能性もなくはないのだ、なぜそれがわからないのか。
最後の最後で この映画の評価は半分になった。
幼い頃から彼の面倒を見ていた保護司さんや弁護士さんがありきたりステレオタイプの悪役思考でなくきちんと彼の味方であるところには好感は持てたのになー。
そして警察官のお兄さん
あんた口軽過ぎです。懲戒免職モノ。こっちのほうが余程問題ですよ。