インターステラーのレビュー・感想・評価
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SFタッチの父娘愛劇場
人類の生き残りをかけて、新たなる移住可能な惑星の探索。
ワームホール、ブラックホール、タイムパラドックス。SFには使い古された感の拭えないモチーフをノーランが料理すると、こうも化けるものなのかと唸らせられた。
細かい突っ込みどころは取り敢えず脇に置いておいて、まずはドップリと壮大なる時空を超えた父娘愛の物語に浸りたいと思わせられる。
今度は吹き替えで観てみたい作品。
愛と迫力とゾクゾク感
ノーラン監督だから、という理由で鑑賞。
ただ、一見「ゼログラビティ」とカブる!?と感じてそこまで期待は実はしてなかった。
アメリカンて宇宙好きよねーみたいな。
人間臭いドラマとミステリー感を含んだゾクゾクはさすがノーラン監督。
3時間は長かったが…
映画館で観る場合はちゃんとトイレをまず済ませてから挑もう。
久しぶりに映画を見て震えた!
素晴らしい。本当にこのひとこと。
SF超大作ということで、その名の通り自然科学、環境問題などのこれからをリアルに映像化していた。しかし根底にあるメインメッセージは「人間には“愛”という素晴らしい力があり、その力の可能性は無限大だ」というオーソドックスなものだったように感じた。それに、素晴らしい映像技術と実感に宇宙空間に自分がいるかのような演出技術、そしてアカデミー俳優たちの迫真に迫る圧巻の演技が加わり、現代のSFとオーソドックスな“愛”というテーマをうまく融合し、今までにないSF映画に仕上がっていると思った。要所要所にユーモアも折り込まれ、監督のセンスを感じた。インセプションに引き続き、ノーラン監督は「時空、時間」といった題材を扱うのがうまいとも感じた。ストーリー、映像、演出、演技、どこをとっても本当に素晴らしい。映画館でみていた観客全員が3時間という長さを感じることなく最後まで映画に食い入ってしまったことは言うまでもないだろう。後世に伝えたい作品がまたひとつ誕生した。
私が好きではない方のノーラン映画
ノーラン監督の過去作品はほぼ全て視聴済みで、「インセプション」など、”その欠点は理解した上で評価したい”映画と”欠点だけが際立って見えて評価できない”映画に分かれるのですが、本作は後者かと。
まず、「扱っている題材に対して若干敬意が欠けている」とでも言いましょうか。
農地開発・放棄によって地面の土が露出し、砂嵐が起きて作物がトウモロコシしか育たないという状況で、主人公が唯一の食料であるトウモロコシを潰しながら畑の中を車で駆け抜けたり、はたまたその娘がトウモロコシ畑に火を放ったりと、食料不足の問題を提示しながら、その題材に対してあまりにずさんな演出を”映画的なルックを演出するために”しているようにしか見えませんでした。
また、映画冒頭に挟まれる「当時は砂嵐で大変だったのよインタビュー」のシーンによって、主人公がなんらかの形でミッションを成功させるということが推測できてしまい、映画全体において主人公がいくら危機的状況に陥ってもハラハラもドキドキもできず、完全に物語的に不必要(むしろマイナス)な要素だったような…
他にも、ロケットの設定や、HALを思わせるヘルパーコンピューター(ロボット?)の鈍重さなど色々と突っ込みどころがありました。
「2001年 宇宙の旅」を思わせる撮影方法や演出などは”気が利いていて”良かったかなぁ…
今回は本当にただの「ジャンル映画っぽくないジャンル映画」だった、という印象です。
驚異的な映像、想像力
2001年宇宙の旅のダイナミックな宇宙の描写の興奮を思い出させられる。
本作の宇宙における描写は、不自然に美しい構図ではなく、
宇宙船船体に取り付けられたカメラで撮られたように演出されている。
これは臨場感を生み出すのに素晴らしい効果を生み出している。
光の効果も、音の演出も2001年宇宙の旅同様に、
影の部分は漆黒、音がしても聞こえない、などリアリティが追求されている
また、主人公が冒険する星星の造形、設定が素晴らしい
誰もが一度は想像する宇宙のある場所も出てくる
そして想像を超える
大スクリーンで視聴することをおすすめする
ストーリーはシンプルで混乱することがない
宇宙旅行というテーマでのアイディアがふんだんに盛り込まれており、
家族の愛という映画における普遍的テーマでうまくまとめてある。
音楽は仰々しいものではなく映像に寄り添うように、
盛り上がるところではしっかりと盛り上げてくれる
ロボットの造形は登場時に少々レトロすぎる気がしたが、
ダイナミックな動作をし、
60%もユーモアがある
本作で最もいいキャラクターだ
スターウォーズや2001年宇宙の旅、エイリアンなどの宇宙映画よりも
SF映画としてはフィラデルフィアエクスペリメントやデジャビュに近い印象を受けた。
傑作である。
しみじみとした味わい
進歩をやめた未来という設定がすごくよかった。軍もなくなり、自動車メーカーも開発をやめたので今とあまり変わらないSUVが走っているのが不自然じゃない。インフラコストのそれほど掛からないネットは生きている。
植物が死滅して地球から酸素がなくなるというのは、どうかなと思った。コンテナみたいなところで栽培する植物もあるので、日本の技術者が人工的に光合成したり、ドーム的なところで砂嵐の影響を受けない農耕作を開発するのではないだろうか。
最初はロケットで宇宙船を飛ばしていたのに、津波の惑星や氷の惑星では小型宇宙船でカジュアルに大気圏外に飛んでいた。特に津波の惑星は地球よりずっと重力があるという話なのに、どうしたことだ。
以前からノーラン監督はその映画で独自のルールを設定して、登場人物はそのルールに悩まされるのだが、今回は勝手に設定した時間の流れで都合よく娘の年齢がギリギリ間に合ったりしていた。確かに盛り上がったのだが、それがノーラン監督のさじ加減ひとつでないように感じさせる工夫をしてほしかった。
そんな独自ルールを臆面もなく設定してくるところにこそノーラン監督の真骨頂があるのかもしれない。この映画でも見ている我々が相対性理論やブラックホールなんかまったく知らないと思ってやりたい放題だ。
氷の惑星で、学者が突然発狂して殺し合いみたいになる。狂った学者が宇宙船とドッキングに失敗して爆死して終わりじゃなくて本当によかった。あの展開はいかがなものかと思う。見ている間はもっと宇宙と向き合えよとイライラした。その後、ちゃんと向き合ったのでよかった。
娘との関係は非常にしみじみとした感動があってよかった。しかしその一方、息子に対してはあんまりだったのではないだろうか。もっと気にかけてあげて欲しかった。
娘も、兄の農作物を燃やすのは、いくらなんでもひどい。
ロボットがすっとぼけていてよかった。娘のメッセージをもしかしたら削除するのかと思ったら、正直にそのまま伝えていたのはよかった。ロボットが裏切るとか、黒幕だったみたいな表現じゃなくても胸をなでおろした。救出された主人公がボロボロのロボットを設定しなおしているところでの、ロボットギャグで外人のお客がゲラゲラ笑っていた。ネイティブはいいなと思った。
宇宙船がブラックホールに突っ込んでガタガタ揺れる場面では、映画館が本当に揺れて、すごい臨場感だった。後で長野が震源地で大地震が起こっていたことを知って驚いた。
目頭が熱く…
前評判は賛否両論。
ノーランも、力作を立て続けに出していたから今度はどう出るのだろう…劇場に行くまである意味、楽しみで。
親子愛、ということがPRには押されていたため、どうなんだろーなと少し心配していたけど…。
さすがは、ノーラン。
親子愛ってものは単純でないこと、内容説明は相変わらず省きながらも観客が感情移入してリンクできるよう巧みに構成されていた。
宇宙という壮大で神秘的、さらに未知なる世界を描きつつ、地球の飢餓や破滅、そして人間の本質的・動物的感受性という現実の問題とリアルな今をきれいに挟んでくれ…。
あぁ、人間っていざというときはきれいごと抜き、やはり身の回りや自分のことを考えてしまうものだよなぁと思いつつ、
=絶望への抵抗と救いへの願い=
を持つものはやはり人の中にいて、人間は捨てたものではないなと。
いつの時代も希望的観測を捨ててはいけないと。
そして、その中で愛というものが意味を持つのだと。
ラストのシーンの締め方も良かった。
宇宙の描き方も斬新であった。
科学的フレームワークは物理学者の監修に基づくもので、随所にリアリティとまだ宇宙はほぼ解明されていない事実を突き付けられつつも、宇宙はまだロマンがあると、そう思えた。
そしてノーラン作品を通して伝えられている
「時間軸」
本作では5次元の世界を使い、人類に希望を与えたけど、現実はまだそこまでたどり着いてはいない。
けど、その限られた時間の中で、この映画を見て、じゃあ君はどうする?と問いただせば、絶望のみに落ちるべき今ではないと、まずはそう感じえるのではないかなぁなんて思った。
ま、映画観た後の興奮で終わらせちゃ、はんぱな人間なのですが(笑)
僕の解釈では以上が答え・感想でした。
総合的に、今年No.1です。
↓ ↓ ↓
= 余談 =
ブランド教授が唱えていた詩は調べたら
イギリスの詩人ディラン・トマスという人の詩。
以下、抜粋です。参考までに。
Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.
Though wise men at their end know dark is right,
Because their words had forked no lightning they
Do not go gentle into that good night.
Good men, the last wave by, crying how bright
Their frail deeds might have danced in a green bay,
Rage, rage against the dying of the light.
Wild men who caught and sang the sun in flight,
And learn, too late, they grieved it on its way,
Do not go gentle into that good night.
Grave men, near death, who see with blinding sight
Blind eyes could blaze like meteors and be gay,
Rage, rage against the dying of the light.
And you, my father, there on the sad height,
Curse, bless, me now with your fierce tears, I pray.
Do not go gentle into that good night.
Rage, rage against the dying of the light.
あの快い夜のなかへおとなしく流されてはいけない
老齢は日暮れに 燃えさかり荒れ狂うべきだ
死に絶えゆく光に向かって 怒れ 怒るのだ
賢人は死に臨んで 闇こそ正当であると知りながら
彼らの言葉が稲妻を 二分することはなかったから
彼らは あの快い夜のなかへおとなしく流されていきはしない
彼らのはかない行いが緑なす入江で どれほど明るく踊ったかも知れぬと
最後の波ぎわで 叫んでいる善人たちよ
死に絶えゆく光に向かって 怒れ そして怒れ
天翔ける太陽をとらえて歌い
その巡る途中の太陽を悲しませただけだと 遅すぎて悟る 気性の荒い人たちよ
あの快い夜のなかへおとなしく流されてはいけない
盲目の目が流星のように燃え立ち明るくあり得たことを
見えなくなりつつある目でみる いまわのきわの まじめな人たちよ
死に絶えゆく光に向かって 怒れ 怒れ
そしてあなた ぼくの父よ その悲しみの絶頂で
どうかいま あなたの激しい涙で ぼくを呪い祝福してください
あの快い夜のなかへおとなしく流されてはいけない
死に絶えゆく光に向かって 怒れ 怒れ
現時点で今年 最高の映画!
難しい内容だけれども^^また観たい!
ブレードランナー以来久し振りに
数十年前ブレランを劇場で見て以来、久し振りに同じような興奮と感動を劇場で味わえました。
SF映画好きなら後で後悔しないようにこの映画は必ず劇場で観るべきです。
内容的には設定説明が全く無しで進む事、物理要素満載の癖に3時間が少しも退屈でも苦痛でもないこと、
おかげで見終わった後で細かいところをもう1度見直したくて2回目を見に行かなくてはならないことしきりです。
個人的にはラスト15分くらいからのシーンが少々能天気過ぎて、何か含みのような狙いがあるのか見直してみたいと
思っています。
蛇足ですが何故かターンエーガンダムの最終話思い出しました。あのラストのような切なさが欲しかった気がします。
とことん圧倒された
何とも言えない衝撃
本作を5段階で評価しろと言われたら迷わず10にします!
『インセプション』とはまた違う愛の物語に最後まで心を打たれました。親子関係を描いた理由の一つとして、ノーラン監督自身が4人の子どもの父親であることが挙げられます。1人の父親として本作に向き合ったのでしょう。つまり、『インターステラー』の軸となるストーリーは、非常に個人的であることが分かります。そこに嘘はなく、純粋に自らの思いを作品に投影しているからこそ、さらに感動が深いものになっているのではないでしょうか?
'Interstellar'とは、"惑星間の"という意味です。さらに深読みすると、"親子の間(の愛)"という意味も込められている気がします。どちらにせよ、美しいタイトルですね。
なんだろう、この衝撃、感動!全てに圧倒されました!
宇宙の映像には大満足です。『2001年宇宙の旅』でキューブリック監督が描いた、あのリアリティ。SFの原点に戻ったような気がします。
(所々ツッコミたくなる箇所はありましたが、)あまりの素晴らしさに自然と涙が出てしまいました。
ノーラン監督は裏切らない❗️
感動しました。
父親と娘の絆に感動しました。
宇宙の果てなき旅も魅力が満載でした。
ワームホールや、ブラックホールなどに突入するシーンは迫力があり、また素晴らしく、幻想的でした。
相対性理論などはよくわかりませんが、この作品の宇宙の独特な考え、答えで突き進むストーリーがとても面白く、最後は感動する場面で締めくくる、最高のSF超大作品でした。
大がかりのセット、豪華俳優陣、良い脚本、良い監督、この作品に携わった全ての人に感謝できる作品でした。
久々のSF作品
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