「ノーランはやはり天才でした。」インターステラー みーやさんの映画レビュー(感想・評価)
ノーランはやはり天才でした。
家族愛という小さいテーマを種の存続や宇宙探索など非常に大きな要素を綺麗に結びつけて構成は期待どおりのノーラン節全開。
最初はなんだかよく分からなかったらものが最後には全て繋がってすっきりすると同時に余韻の残し方のうまさもさすが!いっぺん、監督の頭ん中見てみたい・・・。
映像面ではアカデミーの視覚効果賞をとっただけあってかなり精密。監督の意向でCGをあまり使用せずできるだけ特撮で再現した本作は近年のCGだらけの映画に向けてのアンチテーゼになっているようで面白い。
内容に関しても序盤でアポロ計画が捏造だったり、エンジニアや宇宙飛行士は今の世の中にはいらないなど宇宙に関して否定的な内容が続く。これは今の世の中と同じだ。内側ばかり見て外を見ない。自分や自分に関係のあることだけ考えてその他には興味を示さない今の世の中。かつて、アポロ計画でみんながみんな宇宙に思いを馳せ一つになった時代は完全に終わってしまった。この映画ではそんな今の時代が続いたらのifの世界に思えて仕方なかった。内容面でも皮肉たっぷりだ。
美しい家族の愛と環境破壊の先の恐ろしさと宇宙の恐ろしさ、そして現代の人々対する皮肉もいっぺんに感じることのできる本作はボリュームたっぷりで見応えがある。
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