「楽しく見られるSF映画」インターステラー gomashioさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しく見られるSF映画
IMAXで鑑賞してきました。
最初の方は伏線張りに終始している感じで、不自然に理由が述べられない物事が多かったのですこし退屈でしたが、宇宙に飛び出してからはワクワクと心をくすぐられるような演出が多く、とてもおもしろく観賞できました。
内容は、同監督のインセプションが難しく感じてあまり好印象をもたなかったので心配でしたが、むしろわかりやすかったです。抽象的な事柄を言葉で説明するのではなく、映像で見て感じさせるような作りになっていました。また、前半は科学性、論理性を大事にしたいのかなという描写が多かったですが、後半はドラマそのものと宇宙の壮大さや神秘にフォーカスを絞って大雑把な理解で気持ちよく見られるように工夫がされていたと思います。
後々考えるとブラックホールで重力ターンするときに主人公が吐いた、「もうここまで来たら時間のことは考えないで行こう!」的なセリフが前半の理解しやすい宇宙の描写と、後半のオカルティックだけど創造性のある宇宙の描写を分けるターニングポイントになっていたように思います。これが俺の考えたブラックホールの中の5次元だ!!!的な演出は個人的にすごい面白かったです。
また、映画自体の規模に比べて、登場人物と描かれる場所が少なく、ごちゃごちゃすることなくコンパクトにまとまっていたのも、メインの部分に集中できた要因に思います。(ただ、他の場所はどんな状況なの!?って思った方も多くいると思います。)
一方、そこまで物語にインパクトを与えないような細かい部分でちょっと説明不足なところも多かったというか、特に娘がとうもろこし畑に火を放つシーンとか、そこまでやらなくても、もっとなんかこう、あるだろ!と思ってしまいました。
画質については期待していたほどではなく、自己満足感は得られたけど別にIMAXじゃなくても良かったかな。同じくIMAXで見たゼロ・グラビティの方が映像の美麗さにおける感動はありました。
全体としては大変楽しめたので星5つです。