劇場公開日 2024年11月22日

「正直、とても難しい。 だが、そこがいい。」インターステラー たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5正直、とても難しい。 だが、そこがいい。

2014年12月4日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

すいません、去年から映画を重点的に観始めたので
ノーラン監督の他の作品は未観賞です。

本国アメリカでは何回も観る客が続出し
観放題券が売り出されるほどの熱狂ぶり。

そこまでして客を引き付ける作品の魅力はなんなんだろうなぁ、と思って観に行ってまいりました。

観賞直後…

正直ムズい…、いやとても、とてもとてもムズい!

自分は映画とは別ジャンルのゲーム作品で
相対性理論や時かけ、ブラックホールについての
それなりの知識があったのでついていけたのですが
まぁ、それでも「えぇ、うん、えっ、はっ?」と
思ってしまう所がありました。

おそらく興味のない人には開始30分で
閉店ガラガラ(シャッター音)でしょう。
それくらい人を選ぶ作品ではあると思います。

しかし、まぁそこは邦画みたいにトンデモ展開連続で
客を置き去りにしていくのではなく
時に家族ドラマ、時に人間ドラマと魅せることにより
ただの難しいSF作品とならないよう、
飽きさせないように上手く匙加減を取っている。
このあたりのバランスが実に絶妙。

展開は
折り返し地点まではありきたりな展開と思わせつつ
中盤からは(いい意味で)迷走を始めます。

そして教授のベッドの独白シーンで
何回目かの「えぇ、うん(以下略)」ですよ。

信じるものが根底から覆された時、
人は何を考え、思い、行動するのか。

もうそこからは怒濤の展開ですね。
手に汗握るとはまさにこのこと。
ゼロ・グラビティのような切羽詰まった感はなくも
緊迫感ありありのドラマチックな展開。

そして、すったもんだの末に最初(最初ではないか)に戻る演出は
お決まりの手段とはいえ、やはり観ていて熱くなるもの。

土星のあのロールケーキみたいなのは
個人的には失笑ものでしたが、まぁ選択肢の一つなのでしょう。

一回観ただけじゃ難しいので
もう一度、もう一度観る。
そのうちにハマっていくのでしょう。
私も例に漏れず、というところかな。

欠点はやっぱり門戸の狭さでしょう。
難しいで終わってしまう客層をどう引き付けるか、かな。

たくっち