「砂の惑星」インターステラー 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
砂の惑星
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IMAXによる映像効果にこだわる監督なので、近作はおおむね同設備のある上映館で見るようにしてきたが、唯一この作品はDVDでしか見ていなかったので、いい機会だと思って鑑賞。
劇中では原因が明示されていなかったようだが、地球は砂嵐が頻発する世界となっていて、疫病で作物が枯死する災厄も重なって、人類は地球外へ新天地を求めるプロジェクトを始動する。
主人公たちが訪れるのは、“水の惑星”と“氷の惑星”。通常の宇宙冒険SFだと、未知の惑星を訪れるとたいがい宇宙人か怪獣が襲ってくるのだが、そのへんは結構地味だ。藤子不二雄の「21エモン」ファンとしては、もっと変てこな星でわくわくさせてほしかったところ。せっかく異星の客となったのに、大波と仲間の裏切りでは物足りない。
ブラックホールへの突入なんて実際はとんでもないことだと思うが、案外あっさり決断する。映像表現としては、ダグラス・トランブルが創出した「2001年宇宙の旅」のスターゲイトのシーンとよく似ている。「2001年」でキューブリックは土星がうまく映像化できないので木星に設定を変更したらしいが、この作品の土星も何だか嘘くさく、クラブハリエのバームクーヘンみたいだ。
マーフの少女時代を演じた女優は、ジェシカ・チャステインよりアン・ハサウェイに育ちそうな顔をしていた。
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