「これは満点。SF映画史を語る上で欠かせない」インターステラー Yukさんの映画レビュー(感想・評価)
これは満点。SF映画史を語る上で欠かせない
作品になるであろう、名作級の力強さ。
宇宙への探究と人類の危機を描きつつも、物語の本流に散りばめられるのはパーソナルな家族愛という、いかにもハリウッド的でベタだと批評する人もいるだろうが、そのバランスが絶妙で文句のつけようが無い。子供が自分よりも早く年老いていくシーンを見せられ、人の親なら何も感じないはずはない。
興味深い舞台装置をこれでもかと用意しながら、それのみには終わらず、最後まで魅せ続ける展開と謎掛けの見事さ。数十年を隔てた出来事を同時進行風に見せて盛り上げる演出も見事。
ブラックホールの描写もそれっぽくて良い。プロットからちょっとしたカットまで「2001年宇宙の旅」へのオマージュたっぷり。宇宙船の回転ドッキングや高波が迫るシーンは力強く物語を盛り上げる。
終盤の、本棚のシーンでは、カタストロフィすれすれ、崩壊の淵から観客を呼び戻し、観る者の感情を揺さ振り続けつつ、全部説明して納得させる。
この練りに練った脚本は賞賛ものである。音楽も素晴らしい魔力で物語を盛り上げる。100点満点の映画。
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