「KantとEinsteinと浦島太郎と…」インターステラー h.h.atsuさんの映画レビュー(感想・評価)
KantとEinsteinと浦島太郎と…
エンタテイメントは理屈ではなく、感性や直感で楽しむもの。自分の理解能力を超えてまで絶対に理解しようなどとムダな抵抗はしない。
個人的には「2001: A Space Odyssey」に劣らないSFアドベンチャー大作だ。
カントに言わせれば、人間は世界のほんとうの姿(真実)にアクセス(到達)することは不可能。一次元に住むイソギンチャクが三次元の世界を認識できないように、ヒトが四次元以上の世界を認識できるわけがない。ヒトが理解できない世界など存在しないと考えるのは人間の傲慢な考えだ。
人類の未来を背負い未知の宇宙へ旅たったCooperと、地球に残る家族とは時間の進み方は大きく変わっていく。宇宙でのちょっとの時間経過あいだに地球の家族からのビデオメッセージが20数年分も溜まっているシーンをみると「恐怖」を感じざるをえない。まるでhorror filmsのよう。
この映画と相対性理論を考えると、浦島太郎の話は、もしかすると実話かもしれないとつい想像してしまう(遠い宇宙の超光速の移動体に「拉致」され、人体構造を研究されたのち地球に返されたときには、地上の時間は大きく進んでいたというストーリーとか)。
Plan Bはナチスなどの優生学につながりかねない浅ましい考え方だ。Homo sapiensなんて、ああまでして残す価値のあるものではないと思う。
五感が優秀なセンサーかというと、限界はありますね。
でも道具を使えるところが、人類の強みですよ。
科学者たちは、それがどれほど牛歩でも、真実に近づく努力をやめない生き物ですから。
今晩は。
夜分失礼いたします。最近、頻繁にレビューを拝読させていただいています。勉強になります。
”この映画と相対性理論を考えると、浦島太郎の話は、もしかすると実話かもしれないとつい想像してしまう”
成程・・。
今作程ではありませんが、「パッセンジャー」をふと思い出しました。 それにしても、この時点でレビューアップされたのは、今日から一部の映画館で上映されているIMAX版をご鑑賞されたのでしょうか。
と思いながら、自分のレビューを見たら・・・、うわわわ・・。お恥ずかしい限り。今サイトを鑑賞履歴として個人用で使っていた文がそのまま・・。
では、又。