「ゾンビから生者へ」デッドマン・ダウン たぁ〜ちぃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ゾンビから生者へ
妻と娘を殺され復讐のため組織に潜入した男と、追突事故で顔も人生もめちゃくちゃにされた女。
復讐という感情のみが自らを生かしている、言わば生ける屍の2人が、お互いに影響を与え生きる目的が芽生えていく。
ストーリー自体も序盤はサスペンスだが、謎が明らかになるにつれてラブストーリーに変化していきますね。
オリジナルの「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」を撮った監督だけに、メイン・キャラクターの複雑な心情描写(テレンス・ハワードは除く笑)は、単純なアメリカン・アクションに出てくるキャラとはひと味違い、ハリウッド・デビューの本作でも個性を出せていると思います。
だが、2人の心情変化の描写は上手いのだが、ストーリーの運びかたが雑なのが惜しいところ。
まず、得体の知れない人殺しに強引な復讐依頼をするところに無理がある。急に態度を豹変させるノオミ・ラパスを見せ、観客を驚かせようとしたため、無茶な設定にしてしまいましたね。
そして、完璧な復讐計画の最後のツメであるビデオを自ら配送しないビクター。その結果、計画が狂い力技でハッピーエンドに持ち込むクライマックス。これも、ベアトリスの2人で新しい人生を歩もうという切なる願いを描写する良いシーンなのだが、それを入れるための無理矢理感は否めない。
主役のコリン・ファレルは最近どの映画観ても、なんか役に合ってないな〜と感じていたのだが、本作での復讐心に憑かれているが、もとは普通のエンジニアで非情になりきれない男を切なく・渋く演じていて良かった!
ノオミ・ラパスも同様に、ハリウッドに進出して主役も張ったけど、全く魅力的(悪く言うとブサイク笑)に見えなかったのだが、さすがきっかけを作った監督だけに魅力的に撮ってますね。
エステに来たのに眉毛半分失ったオバハンは爆(笑)