「ティム」グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 pigeyesさんの映画レビュー(感想・評価)
ティム
ロス、ニコールキッドマン。女優を引退して王妃になった伝説の女優を現代の女優が演じて、ユーモラスじゃないヒッチコックが出てきたりするってもう何を見せたいのかよく分からない。衣装も検問に差し入れに行く際の花柄ワンピースくらいしか決まっていないし、多分スタイリストがショボく全体ローバジェットな感じ。バズラーマンに派手に撮って貰えば良かったのに。モナコ国民も描かれないし、子供も描かれないし、夫婦も描かれないし、代わりによく分かんない神父との関係が描かれるし、オナシスとかカラスとかドゴールとかマクナマラとかヒッチコックとかキャラが弱いし、現王の姉の謀略も全然サスペンスになってないし、それまでに何も描かれないからクライマックスの赤十字の舞踏会も何の盛り上がりもないし。凄く淡白、そのくせドゴールがスパイから直接電話受け取るとか、オナシスの政治介入の仕方とか、リアリティに欠ける。変なヒッチコックが宮殿に来てマーニー出演を打診して、あんまりフレームの端に寄るな、と忠告させたことくらいしか印象に残っていない。多分モナコ国民が見たら怒る感じ。それとも本当は映画が伝えているように、王妃とモナコ国民の関係なんて、そもそも薄かったのか。
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