劇場公開日 2013年10月18日

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「ダイアナが掴み取りたかった ささやかな幸せ」ダイアナ コスモスさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ダイアナが掴み取りたかった ささやかな幸せ

2025年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ドキドキ

ダイアナの命日は1997年8月31日。今月末であれから28年が経つ。
先日、某クイズ番組で過去の出来事を当てる問題が出題された時、ダイアナ妃の映像が映し出されても 20代のタレントさんは VTR中の彼女を「ダイアナ妃」だと答えることができなかった。
周りの空気を薔薇色に変えてしまうくらい魅力的な輝きを放っていた「世界一有名な女性」も、今の若い世代では知らない人が珍しくないのかもしれない。

この映画が公開されてからも すでに約12年が経つ。
評判は今一つだったようだが、公開当時、私にとっては興味深い内容だった。
驚いたのは、ダイアナの最後の恋の本命がドディ・アルファイド氏ではなく、ハスナット氏だったこと。ドディとの交際がハスナットに対する「当てつけ」のように描かれていたこと。
日本のワイドショーを見て、何となくダイアナ妃のお人柄やご一家とのこと、事件の顛末等を分かった気になっていたけれど、全然だったんだな、と。

ケイト・スネル著『Diana: Her Last Love』を基にしたこの『ダイアナ』が真実に近いとするならば、ダイアナは彼女自身の大きすぎる存在感や宗教・人種・歴史・政治などの問題によって 最愛の人とは結ばれることなく短い生涯を閉じた。
王室に狂わされたと言っても過言ではない彼女の人生。彼の故郷を訪問するくらい真剣だったハスナットとの恋。王室では満たされることのなかった、自分が愛するのと同じくらい愛されたい気持ち。
相思相愛の大恋愛が彼女の晩年を彩っていたことが、僅かな救いに感じた。

こゆーゆ
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