ブリングリングのレビュー・感想・評価
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DQN集団の顛末書
馬鹿なのか計算高いのか、堂々と罪悪感もなく住居侵入かまして泥棒稼業を繰り返す、実在したDQNティーンエイジャー集団の顛末を描いたっつー何やら弾けた一本です。
にわかには信じ難いっスよ。セレブ邸宅ってそんなにセキュリティ激甘なのかよ?ていう。盗り放題盗られたい放題じゃん!ていう。んー、でもまあ実際にあったって言うんだから疑いようもないんですが。
まあDQN達の勝率も本当のとこは100発100中って訳でもなかったんでしょうけどね。
で、これが現代社会の暗部、病巣なのかは兎も角、ソフィア・コッポラらしいというか、彼女のテイストが良く出た作品ですね。
前作『SOMEWHERE』からガーリーらしさはすっかりナリを潜めてるんですが、彼女独特の視点というか、情感たっぷりに熱い眼差しでキャラクターを見つめるでもなく、かといって俯瞰鳥瞰で無機質に突き放している訳でもなく。ソフィア映画らしい選曲のBGMとも相まって、ああ、紛れもなくこれはソフィア・コッポラの映画だなぁ、と。
ただ、彼女特有の映像感覚的な「淡さ」がないんですよね。どこかしら彼女の映画って「淡い」雰囲気が漂ってるんですけど、今回は画がカッチリしてたというか。いつもなら幻想感を匂わせてるのに、それがなかった。題材がそうさせたんでしょうか。
自分の中で、彼女の映画って「常に大傑作!」ではなくて「いつもスマッシュヒット」なんですよ。彼女も何ていうか、多分、敢えてその辺りを狙って撮ってるんじゃないかな、て気がしてます。ベストを尽くしてない、て意味じゃなくて。それが持ち味なんだろうな、ていう。
いつもそのスタンスだから、ソフィア・コッポラの映画は好きなんです。
ブランドジャンキーなLAティーンの青春‼︎
ハリウッドセレブのクローゼットから盗んで!盗んで!盗みまくる‼︎
道徳観の破綻から、好き嫌いが分かれそうな作品ですが、そこはソフィア・コッポラ、キラキラ☆です。ただ実話なだけに後半、破綻していく若者達の様子もちゃんと描かれていて病んだ現代の親子関係や人間関係を考えさせられます。
エマ・ワトソンはちょうど『ウォールフラワー』にも出演していますが、断然『ブリングリング』の方がリアルで魅力的!
観てる時はLAヤバイな…なんて思って観ていましたが、よく考えたら今のTOKYOもさほど変わらない。世界的にそんなものなのかも… そんな現代へのソフィアの警告も伝わって来る作品です。
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