劇場公開日 2013年12月14日

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「DQN集団の顛末書」ブリングリング ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0DQN集団の顛末書

2013年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

馬鹿なのか計算高いのか、堂々と罪悪感もなく住居侵入かまして泥棒稼業を繰り返す、実在したDQNティーンエイジャー集団の顛末を描いたっつー何やら弾けた一本です。
にわかには信じ難いっスよ。セレブ邸宅ってそんなにセキュリティ激甘なのかよ?ていう。盗り放題盗られたい放題じゃん!ていう。んー、でもまあ実際にあったって言うんだから疑いようもないんですが。
まあDQN達の勝率も本当のとこは100発100中って訳でもなかったんでしょうけどね。

で、これが現代社会の暗部、病巣なのかは兎も角、ソフィア・コッポラらしいというか、彼女のテイストが良く出た作品ですね。
前作『SOMEWHERE』からガーリーらしさはすっかりナリを潜めてるんですが、彼女独特の視点というか、情感たっぷりに熱い眼差しでキャラクターを見つめるでもなく、かといって俯瞰鳥瞰で無機質に突き放している訳でもなく。ソフィア映画らしい選曲のBGMとも相まって、ああ、紛れもなくこれはソフィア・コッポラの映画だなぁ、と。
ただ、彼女特有の映像感覚的な「淡さ」がないんですよね。どこかしら彼女の映画って「淡い」雰囲気が漂ってるんですけど、今回は画がカッチリしてたというか。いつもなら幻想感を匂わせてるのに、それがなかった。題材がそうさせたんでしょうか。

自分の中で、彼女の映画って「常に大傑作!」ではなくて「いつもスマッシュヒット」なんですよ。彼女も何ていうか、多分、敢えてその辺りを狙って撮ってるんじゃないかな、て気がしてます。ベストを尽くしてない、て意味じゃなくて。それが持ち味なんだろうな、ていう。

いつもそのスタンスだから、ソフィア・コッポラの映画は好きなんです。

ロロ・トマシ