「スパイダーマンとして生きること」アメイジング・スパイダーマン2 harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
スパイダーマンとして生きること
前作では自分がスパイダーマンになったことに戸惑うというより興奮して楽しんでいるように見えたピーターも、本作では葛藤し苦悩し自分と向き合う。
最近はアメコミ・ヒーローものでもドカンドカンのアクションとヒロイックなシーンだけでは満足できない。
そのシリーズが持つテーマとしっかりとしたストーリーテリングに乗ったアクションが不可欠だ。
その点では奇しくも同時期に公開中の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」はとても秀逸だった。
社会的政治的な重厚な問題を織り込んだ「キャプテン・アメリカ」に対して本作は化学的変化によって怪物になってしまった人間の葛藤、苦悩、喪失、再生、絶望、希望、そして成長と多くのものを詰め込んできた。
そこに賛否両論あるとは思うが私は上手くまとめていたと思っている。
そしてクライマックスにある衝撃的な展開はまさにアメージング・サプライズだった。まさかね…とタカをくくっていた私の裏を突かれた…。
残念な点も2点ほどあった。1つはルーズベルト駅でスイッチが入る場面ともう1つはどうしても思い出せないのだが、どちらも目に余るご都合主義に思えた。
気にしていたのだが、クライマックスのまさかの衝撃に忘れてしまった。
ピーターがスパイダーマンとして生きることとは?
それを描けた本作はこれはこれで好い(良い)のだ。
それとこの映画は、ラブ・ストーリーとしても良く出来ていると思います。