劇場公開日 2013年12月21日

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「麦子さんの成長」麦子さんと harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0麦子さんの成長

2013年12月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

吉田恵輔監督の作品は観たあとにその作品に恋してしまう感じがして、また観たいなと思わせてくれる。

本作もそうでした。

人間の嫌な部分も見せてはいてもその作品全体の優しさがそれを包み込んで、なんとも言えない温もりとして観る側に伝わってくる。
それは吉田監督が人を魅力的に撮すことが上手いからではないだろうか。だから登場人物のイヤな面を見てもその人を憎めないのだ。
人間が、特に主人公が魅力的な映画はそれだけで楽しいものだ。(例えばO. ヘプバーンのとかね)

最近では石井裕也監督も人物描写が魅力的だと感じたが、吉田監督もまた癖のあるキャラクターを魅力的に見せることに長けているのではないだろうか。

疎遠になっていた母との再会と死。その後に知る母の人生や思い、そしてそれは自分自身と向き合うことでもあり…。自分を知るということでもある。

ラストには今までとは少し違う麦子さんになっているといういかにも映画らしい映画で、この手のストーリーが自分的には大好物。

麦子を演じた堀北さんはとても魅力的。
そして何より脇を固めたベテラン俳優たちが良く引っ張っていました。
余貴美子さんはもちろん、狂言回しの役割を温水洋一さんが時にコミカルに時にシリアスに演じ、麻生祐未さんもとても良かったです。

私との相性の良さはありますが、今のところ吉田監督の作品にハズレ無しです。

harukita