「進路選択」ダイバージェント everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
進路選択
人間の特性によって5つの組織に分類されるという世界。
Abnegation (the selfless)
Amity (the peaceful)
Candor (the honest)
Dauntless (the brave)
Erudite (the intelligent)
どこにも属せないとFactionlessとしてホームレス状態になるよう。
16歳になると適性試験を受け、どの組織に向いているか分かるものの、自分の意思で行きたい組織を自由に選べる。しかし一度決めたら後には戻れない。
入ったら入ったで、特に出身が違う組織だと、厳しく能力が試され、落ちこぼれは追い出される。よって他人を蹴落とそうとする輩なんかも出て来る…。
これって現実社会そのものじゃないですか!!
ティーン向けだけあって、高校生辺りの年頃の悩みをよく表していると思いました。
生まれで人生の選択が狭められてしまうような所は”Gattaca”のようです。
(中学/)高校卒業したら、
進学?家業を継ぐ?地元を離れて就職?
社会のことなどろくに知らない10代半ばで、その後の人生を大きく決定付けてしまう選択をどんどん強いられる訳です。直感的でも、迷った挙句でも、良かれと思って決めたのに、大人になってから、過去の選択を後悔したくなるほどつまづくことなんてザラにあります。
本作の世界で極端なのは、組織に属せないと実家にも帰れずホームレス決定ということと、一つ以上の適性能力を持つ者は、危険なDivergentとして秘密裏に排除されること、でしょうか。
古い組織を壊せるのは、異なる視点を持つ勇気ある有能な人物だけです。でもそんなDivergentsは、旧体制にしがみつく老害から見れば邪魔そのもの。例えが極端と言いましたが、国によっては普通にありえるかも??
主人公の両親はあっけなくという感じでしたが、Abnegationなので自己犠牲を厭わない性格なんでしょうね。
適合出来なければ「戻れない」はずなのに、お母さんが昔Dauntlessだったとか、お兄さんはEruditeを抜けて来たとか、コネ?があればどうにでもなるのか?という辺りをきちんとして欲しかったです。
恋愛、友情などの流れは10代が萌えそうな要素たっぷりでした。
これでヒロインが努力して各適性能力を伸ばし、Divergentsがリーダーシップを取れれば、「出身も試験も関係なく努力は報われる!」という理想的な話になるのですが…、続編の雰囲気からすると迷走するんでしょうかね…。
結構豪華な俳優陣でした。