泥棒は幸せのはじまりのレビュー・感想・評価
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情は捨てちゃいない
カードの不正利用を繰り返す太った中年女。口が達者で要領に長けている。その被害に遭った男。男女の違いはあるが同名だったことから奇妙な「縁」をする話し。捨て子という設定にしたのがいいですね。
車で逃げようとした際に一瞬自己嫌悪に陥ったのか、男に協力することにした「情」が良かったです。ムチャクチャなやり方ながら「そういうのもアリだな」と男が共感するのもね。
それ以外はドタバタ色々ありながらも、間違えて仕事をクビにされそうだから証明してあげるため付いて行くんですが、女は沢山の人のカードを不正してきたもんだから、恨みを持つ人にも狙わるわけで・・・。まぁコメディですから面白い部分(私はヘビや転んで痛がる素振り)とか、つまらない部分(私は男とのエッチ作戦、追っかけR.パトリックの役)どれだけ楽しめるかどうかでしょう。
古典的だが、靴下にお金!被害に遭ってもやられっぱなしじゃないね!
こんな友情もあるのかもしれませんが、男が犯人だったら無いでしょう。
ID泥棒
人生に光
罪を改め人を赦す
コロラドで真面目なサラリーマンとして平凡な生活を送るサンディは、フロリダの女詐欺師に自分の身分を盗まれた事を知る。クビの危機や身の潔白を晴らす為、自ら女を捕まえに行くが…!?
日本劇場未公開の全米大ヒットコメディ。
他人の人生をぶち壊し、自分は好き勝ってやりたい放題、しかも全く反省の素振りナシ。
何て不愉快!
それでこの邦題、どういう事!?
…見てたら、う~ん、まんまと好感持ってしまっていた。
真面目男と破天荒女の珍道中。
さすがにラブはないが、ストックホルム症候群という訳でもないが、次第に二人の間に芽生える奇妙な友情。
ラストはなかなかほっこり。
真面目だけに生きてきたサンディは自分の人生を見つめ直し、全てを捨て…というありがちな展開にならない着地は悪くない。
女も自分の人生を改め、サンディの為に自ら下す罪の償いも好感。実は不幸な生い立ちを豪快な性格に隠す彼女に最後出来る“ある存在”。(女に名前を表記しない理由もこの生い立ちに関係あり)
何だか日本の人情映画みたい。
罪を憎んで人を憎まず…というより、罪を改め人を赦す。
基本は王道のアメリカン・コメディ。
ベタなギャグ、下ネタもあり。
女を狙うアヤシイ奴らとのカーチェイスもあり。
個人情報についても風刺。
当代きってのコメディエンヌ、メリッサ・マッカーシーの土壇場!
ジェイソン・ベイトマンも受け身の堅物笑演。
日本劇場未公開のアメリカン・コメディって当り外れ多いが、これはなかなかの掘り出し物!
メリッサ・マッカーシーのリアル肉襦袢
偽電話であっさり自ら個人情報を漏らしてしまったサンディ。
女性のような名前“サンディ”を悪用され詐欺師のダイアナに身分を乗っ取られてしまう。
家族との生活、仕事を守るために、サンディは自らダイアナを捕らえるべくフロリダに向かうが…。
アメリカの警察組織や法律についてはよく分からないけれど、犯人が分かっているのに何故警察が動いてくれないのか?何故サンディが自らダイアナを探しに行かなければならないのか?どうも解せない。
ストーリー的には、加害者と被害者が止むを得ず一緒に旅する状況を作りたかったのだろうが…。
メリッサ・マッカーシー演じる詐欺師も、お金を派手に遣うことでしか人と関われない寂しい女にしか見えず、序盤は痛々しくて見ていられないのだが、珍道中が始まると彼女のエネルギーに圧倒されてつい笑わされてしまうし、彼女の不幸な生い立ちが分かるにつれ、サンディと同様つい同情してしまう。
ある程度の脚本上の不備は、メリッサ・マッカーシーの存在感が吹き飛ばしてしまう。
こういう女優さん、日本にはいない。
アメリカ社会ならではの映画
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