「武田真治さん、良かったよ。」二流小説家 シリアリスト りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
武田真治さん、良かったよ。
海外ミステリーの秀作「二流小説家」が、日本を舞台に映画化!!
しかも、「このミステリーがすごい!海外編」など、3冠取った作品だという。
どんなに面白いのだろう?!と思い、見に行った。
獄中にいるカリスマ死刑囚から、告白本の執筆依頼を受ける売れない作家赤羽。
その執筆依頼を受けたばっかりに、猟奇的な殺人事件に巻き込まれていく。
序盤、どんな展開になるのやら・・・と期待し、それに応えるように、胡散臭い人物が数人登場する。
誰が犯人なんだろう??
この人か、いえ、あの人か。
それも中盤までで、犯人は読めてくる。
その繋がりも、「きっと、こうだろうな~」という予想が的中する。
ミステリーなのに、これではダメだ。
最後まで騙されなかったじゃん。。。
ストーリーを日本に置き換えたことで、疑問があった。
≪あんな小道具をなんで持ってるの?≫という疑問。
それに、呉井は、獄中にいるにも関わらず、何で私服を着ているのか?
そんな不自然さから、興醒めしてしまった。
ストーリーの中心を、赤羽と呉井に置く。
もしくは、犯人探しに特化する。
など、ポイントがあやふやだったのが、いけなかったか。
収穫は、カリスマ殺人鬼呉井を演じた、武田真治さん。
時に大人しく、時に挑発をし、赤羽を苦悩させる。
あのキツめの目が、痩せた体が、オーラをまとったように、とても良かった。
対して、赤羽を演じた上川隆也さん。
赤羽は、積極的なことは一切できない、超受け身人間だ。
そんな彼の弱さ、もうちょっとしっかりしてよ、トホホな感じは、とても良かった。
そんな二人が、刑務所の面会室で対峙するシーンは、とても印象的で良かった。
静と動。
ガラス越しに対峙する二人の間には、見えない火花があった。
それと、今野敏さんが、ご本人役で登場。
何だか、嬉しかった。
設定に不満なので、この点数で。