「お伽話と思えば」ジュピター ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
お伽話と思えば
とにかく映画的な映像表現に乗せて古典だったり神話だったりな要素を本に詰め込みながらストーリーは至って簡単という。最初からハリポタを観に行くと思っていれば裏切られることも無かっただろうが、何しろあの姉弟だから肩透かし感は否めない。途中からは覚悟を決めて童心を呼び起こそうとしながら鑑賞しつつ子供がいたらこれで洋画デビューも良かったかもしれないなどと思ったりも。自分にとっての洋画デビューが『バンデットQ』であり、その監督だったギリアムが本作に出ていたというのは面白い符合だけど、姉弟には彼のそうした作品へのリスペクトがあり自分たちも「大人の鑑賞にも十分に耐える子供向けの映画」を作りたいという気持ちがあったのかな。
特筆するなら映像表現ということになるのかとは思うが、IMAX3Dでも没入感だったり浮遊感は得られなかったのでアイデアと演出がうまく噛み合わなかったのかもしれない。まあ、そこを本気でやると酔う人も出てくるだろうが。
これほどおそろしく豪華なお伽話もなかなか無い。たまにはいいかなと思う。
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