「防災に繋がれば。」イントゥ・ザ・ストーム ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
防災に繋がれば。
いや~、怖いのなんの。この凄まじさ!
もちろんPOV炸裂のVFX映像の賜物である怖さに因るのだが、
昨今じゃ日本でも想定外(これを使うな!という官僚もいたけど)
の災害が頻発しているため、竜巻だってタダごとじゃない!
一年前にも巨大竜巻(日本での)が家々をなぎ倒し、死者まで出た。
地震も津波も台風も土石流も全てが怖いのだが、
いつどこで発生し、どう進むのかが読めない竜巻の脅威は映像で
見ていても予測不可能で、言葉が出ない。
今作はそんな映像がテンコ盛りの体験型パニックアドベンチャー
というらしいのだが、アドベンチャーじゃないよ!も~怖すぎて!
一緒に観ることになった(まったく乗り気でなかった)友人が、
鑑賞後に興奮しまくっていた^^;観ている間、手に力が入りっぱなし。
物語的にはベタなパニック展開が続くのだが、
興味深いのが今作に登場する「ストーム・チェイサー」なるお仕事。
なんと日本にもあるというから驚いた。
どう見ても賞金稼ぎとしか思えないふざけた仕事!かと思いきや、
彼らのようなチームが命懸けで収めた映像が、今後の研究材料に
なるというのだから、この仕事が無くなることはなさそうだ。
今作で竜巻が発生するメカニズムは女性学者が詳しく説明するも、
素人にはちんぷんかんぷん。
そしてチームリーダーのピートは、とにかく竜巻の中に入りたくて
仕方がない。
後半の息を突かせぬ展開の中、ついにピートの目を通して、その目
から見た光景が明かされるが…
果たしてそれ見たさに家族を置いて避難しない人はいないだろうな。
モキュメント方式の映画なのかと思って初めは悠長に観ていたが、
本当に自分がこんな目に合っているんじゃないかという臨場感と、
今作を観て何を感じどう動くのかもある意味防災に繋がると思った。
下らない、と決めつけず、是非この恐ろしさを体験してほしい作品。
(発生予測を突きとめて事前に砕巻する装置とかできないものかな)