悪いやつらのレビュー・感想・評価
全6件を表示
【賄賂を受け取っていた元税関小役人が、一族の暴力団組長を利用し悪の世界でのらりくらりと成り上がって行く様を描いたクライム映画。今作でチェ・イクヒョンを演じるチェ・ミンシクの演技は、最高なのである。】
■密輸品の横流しでチョビチョビと私腹を肥やしてきた、税関職員のチェ・イクヒョン(チェ・ミンシク)は、ある日賄賂がばれて仕事をクビになる。
だが、世渡り上手のイクヒョンは、遠い親戚である裏社会の若きボス・チェ・ヒョンベ(ハ・ジョンウ)に取り入り、やがて持ち前ののらりくらりとした交渉術でまんまと悪の出世街道を上り詰めていくが、ノ・テウ大統領が発動した暴力団一掃の指示により、その道が危うくなる。が、・・。
◆感想<Caution!やや、内容に触れています。>
・矢張り、チェ・イクヒョンを演じるチェ・ミンシクは、抜群に巧いのである。時に、自分よりも極悪な裏社会の若きボス・チェ・ヒョンベに対し、”同族と知った途端の”儒教思想濃き韓国ならではの、家父長制を巧みに使いながら、エッラソーに”オジキと言え!”という姿が、サイコーである。
・更には、チェ・ヒョンベとの関係が怪しくなると、ヒョンベと敵対するキム・バンホ(チョ・ジンウン)にへこへこ取り入る姿と言ったら!
最高っすよ、チェ・ミンシク!
アンタ、会社に入ったら部長位までは、出世するよ。クスクス。
・で、その裏切りがチェ・ヒョンベにバレて、手下に穴に埋められそうになると、今度は若造達に、涙の命乞いをする姿。
あれは、絶対に、腹の中では笑っているよな。相当腹黒いNOBUもビックリである。
・果ては、一切賄賂や抱き込みに乗らないチョ・ボムソク判事(クァク・ドウォン)を無理やり、先輩検事を使って料亭に引き入れるも、便所でチョ・ボムソク判事の肩を揉もうとして、”触るな!”と蹴っ飛ばされて、悶絶する姿。
もう、チェ・ミンシクワールド、炸裂です。
・だが、チェ・イクヒョンは更に、自分の身を守るために、チョ・ボムソク判事と取引し、チェ・ヒョンベを神戸に逃がすといって連れ出して、途中で検察にヒョンベを捕まえさせるのである。チェ・ヒョンベは、”ぶっ殺す!”と言っているが、終身刑であろうから、チェ・イクヒョンの勝利なのである。
<自分より強い者には徹底しておだてて、貶されて、弱いモノには空威張りしながら、成り上がり、ヤバくなったら、仲間を平気で検事に売り渡し、自分達はアメリカに逃亡し、(描かれないけれど)、ノ・テウ大統領が全斗煥達と起こしたクーデターの責任で失職した後に、韓国に戻り、検事になった自分の息子の披露宴で、遠くを見るチェ・イクヒョンの表情。
こういう奴こそ、真なる”悪”なのであり、今作でチェ・イクヒョンを演じるチェ・ミンシクの演技は、最高なのである。
今作は、賄賂を受け取っていた元税関小役人が、一族の暴力団組長を利用し悪の世界でのらりくらりと成り上がって行く様を描いたクライム映画なのである。
全国のサラリーマン諸君!チェ・イクヒョンを見習って、成り上がろうぜ!
痛快だなあ。
”オイラ、どこか病んでますか?””ハイ、出世欲が尋常ではないです・・。”>
韓国版ゴッドファーザー
韓国でカジノをしたので帰ってきて視聴した。韓国映画のレベルの高さに驚いた。ハジョンウの好演、特に捕まるときの表情が良かった。音楽の音量と逮捕や暴力のエスカレートがリンクする演出が分かりやすいけどセンスが良かった。テンポに合わせてるカットも自然と引き込まれた、
韓国の1990年ごろの暴力団検挙のことを調べてみたい。歌舞伎町浄化作戦みたいな感じだったのだろうか。
チェイクヒョンは血族を重んじる人間として最初描かれるが、血族を共通点として有用な人間を利用しく。最終的には自身の家族のために、親族のヒョンべも裏切り、ラストにヒョンべの報復にあう。
マイケルも家族のために、他の家族を裏切り、自分の家族を失う。
自分の何かを守るために他者を虐げることはやはり許されないんだろう
半端者…
極道でもなく、一般人でもない。極道と検事や警察、極道と極道の間をちょろちょろと渡り歩きながら、成り上がった男のストーリー。共感できないがチェ・ミンシクならではの名演だった。
なんかやりとりがかわいい。
大叔父はせこくて器用で、ヤクザの親分はかっこいい。
最後はかっこよくないけど家族を大事にしてうまく立ち回る方が勝つのも観ていて嫌な感じがしなくてよかった。
日本にヤク売っちゃえってゆうのもなんか大叔父が言うとウケるw
忠烈公派ってなんだろう?
よかった
チェ・ミンシクの適当な雑で小心な感じがとても面白い。すごく魅力的なんだけど周りにいたら疲れそう。一方、ハ・ジョンウは腹が据わっていて正直者なのに騙されてばかりいて可哀想だった。二人とも人間味があってかわいらしかった。
税関を首になって、ヤクザと付き合いだして立身出世していく感じがすごく楽しかった。リンチされてもあまり懲りてないところも面白かった。
ハ・ジョンウの子分の凶暴な男がマンガ教室の生徒に似ていて親近感を持った。
悪いおじさん。
名画座上映で観たもう一本。
こちらのハ・ジョンウも、相変らずカッコ良かった。
だけど主人公はアイツ(爆)約10年前に「オールドボーイ」
で一世を風靡した、あのチェ・ミンシクの方である。
シネコンでもらう小冊子の中に面白いコラムがあって、
そこに書かれていたのが今作だったことを思い出した。
(そのとたん、噴き出しそうになったけど)
ミンシクおじさん…ヒキガエルみたいになっちゃったな。
まぁあの頃から決してカッコ良くはなかったけど、
今作ではその図体(歳もとったでしょうけど)に劣らず、
まぁ~ヌケヌケとモノを云うクチだけ達者な小物オヤジ。
これがまた、エラ~く似合っているのだ。
税関職員の立場を悪用し、賄賂や横流しで私腹を肥やした
主人公も、不正が発覚してあえなくクビに、すると今度は
押収麻薬から裏社会のボスに接近し、その男が遠縁と判明
するや、早速取り入ってコンビを成立、街を牛耳り始める。
まったくこの小物親父が…と思うこと冒頭から最後まで~。
ミンシクおじさんに寸分の共感も齎されない演出が見事!
加えて台詞がダラダラ続き、アンタの処世術を聞くための
映画なのかよ?と思うくらいにミンシク節の独壇場。
(見栄えのないダラダラ感にこっちまでダラけてくる)
小物ぶりから詰られ嫌われ殺されかけても、彼は死なない。
どこまでしぶといんだ?というくらいに彼は終わらない。
本当にオーラのある人間(主導権を持てる人間)は案外儚く、
器用に立ち回る人間の方が気付けば全権掌握しているという、
日本の戦国時代にも通用する騙しっぷりがお見事なのだが、
如何せん、あのミンシクおじさんの黒皮の手帳が悪の巣窟。
結局のところ、アレがものをいうことを証明する。
こうはなりたくないよねぇ…と思いながらも、
こういう奴いるよね?と指を指したくなるご近所感が怖い。
(でもね、いつかは報復されるから。そこも観てみたかったり)
全6件を表示