「子供向け?大人向け?」スーサイド・ショップ arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
子供向け?大人向け?
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『髪結いの亭主』や『仕立て屋の恋』などで知られるパトリス・ルコントの初アニメーション。
舞台が“自殺用品店”ということで、大人向けのブラック・コメディかと思いきや、パトリス・ルコントは子供向けのアニメーションとして作ったらしい。
絵柄は、シルヴァン・ショメの『ベルヴィル・ランデブー』やティム・バートンの『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』『フランケン・ウィニー』などを思わせる所謂キモカワ系。子供向けだとしたら、ディズニーの可愛いキャラクターに慣れた子供達に受け入れられるかどうか疑問だし、何よりストーリーの全体となる世界観がダーク過ぎる。
しかし、メッセージは至極ストレートで、ミュージカル仕立てという見せ方を含め、どうにもチグハグな印象が否めなかった。
店の主人の名前が“ミシマ”で、お客に切腹を勧めるというのもちょっと笑えない。
救いのない世界を変えるのは、“愛とスイーツ”というのはいかにもフランスらしいので、徹底的に大人向けに作った方が良かったと思う。
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