「ミシマとミュージカル」スーサイド・ショップ 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ミシマとミュージカル
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元々は漫画家だったルコントによるアニメーション作品。
人に「面白いよ」とお薦めするかは別として、ミュージカル仕立てにした喪黒福造といった趣で、個人的には面白かった。
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自殺用品店の店主の名前がミシマで、ハラキリ用の日本刀などを売ってる訳だが…。
ミシマとミュージカルなんて食合せの悪そうなもの、さすがに日本人じゃ思いつかないんでフレンチならではだなあと思った。
公式HPによると登場人物の名前は自殺した有名人にちなんでいるそうで、マリリン(モンロー)なども登場する(マリリンならではの描写がイイ)。ミシマもマリリンも才能に溢れ名も残した人たちだが、
才能よりも愛、生きてこその人生だっ!!
ということなのかなあ。
ブラックな話を描きつつ
とりあえずイヤなことがあっても笑っとけ!という半ば強引なまとめ方も良かった。
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この映画とあんまり関係はないが、観終わった後に
同じくフランス人ローラン・プティの「若者と死」を思い出した。
生も死も同一線上にある。生を謳歌する人、死に魅せられる人、どちらも青臭い。
プティは元々そういう人だと思うが、ルコントの場合は自分に言い聞かせてる感じ。
どちらも青臭いのだったら、せめて「生」に向かって行こうかっていう。
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