「人が人を理解するのには限界がある。 例え母親でも。」早熟のアイオワ さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
人が人を理解するのには限界がある。 例え母親でも。
ポーカーハウスと呼ばれる娼館で、3姉妹は娼婦の母と暮らしている。
姉妹の長女アグネス14歳を、ジェニファー・ローレンスが演じています。当時18歳くらい?
末の妹キャミ-が、クロエちゃん。当時10歳くらい。
娼婦の母親はジャンキー。牧師だった父は、母親と子供達への暴力で逮捕。つまり姉妹達には、両親も、そして神もいない状態。救いがない。逃げ場がない。
家には母親のヒモの黒人が出入りし、アグネスを娼婦にしようと狙っている。
過酷な環境だけど、でも姉妹達は明るくて前向きで本当に愛らしい。また彼女達を取り巻く人達も魅力的で暖かい。母親以外は。
悲劇が起こって、アグネスがバスタブから「ママ」と泣きながら両手を差し出すシーンが、観てられなかった。母親はハイになっていて、そんなアグネスの姿を無視する。
このシーンで鳩尾が痛くなって、苦しくて。
凄く、凄く、凄く、良いけど。ちょっと私にはきつかった。
ラスト姉妹が唄う「Ain't No Mountain High Enough」に救われた。
越えられない高い山も、這い上がれない深い谷も、渡れない広い川もないんだよ♩
うん。私もそう思って、頑張ってるよ。
なんだか仲間を得た感じがする。
ジェニファー・ローレンス作品では「ウィンターズ・ボーン」が一番だと思ってましたが、本作の方がいい。
断然良い!
監督誰?って、「ロリ・ペティ」でした!!
ん?聞いたことある。そう、女優さんですよね?
「プリティ・リーグ」のピッチャー役が有名なんでしょうか?
でも私的には、俄然「タンク・ガール」です。
タンク・ガール、監督やるんですね!知りませんでした。
そして本作は、このロリ・ペティの実話なんです。
是非、是非、強くお勧めします!