「変態とスタイリッシュの境目」ブランカニエベス 小二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
変態とスタイリッシュの境目
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変態じゃ聞こえが悪い、穏便な言い方だとフェティシズムか。
本作、うっすらフェティシズムが漂う。闘牛、白雪姫の継母などのモチーフ自体、嗜虐のフェティシズムだし。
ただあくまでもうっすらなので、エンタメ性・スタイリッシュ感は損なわない。
そこらへんを物足りなく思うか、このくらいでちょうど良いと思うかは人それぞれ。
(そもそもそういう視点で見ない人も居るだろうし。)
全体的に薄味だった中で、ラストシーンが印象的。
死を描くほど生が匂いたち、生を描けくほど死が匂いたつ。
(生というよりエロ。それまでは押さえ気味だったフェティシズムが濃厚に漂う。)
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1920年代のスペインが舞台の本作。
当時のスペイン&闘牛を評して、かのヘミングウェイは「激烈な生と死とが見られる唯一の場所」と書いた。
そんな言葉も思い出す作品であった。
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