「良心的な作品だけど…」魔女と呼ばれた少女 kimtakeさんの映画レビュー(感想・評価)
良心的な作品だけど…
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コンゴ内戦の悲惨さや家族や村を失い少年兵として生きていくしかない
子供たちの哀れさを訴えた良心的な作品だと思います。
ただ、国は違えど同じアフリカでの内戦と少年兵を題材に扱った傑作
『ジョニー・マッド・ドッグ』に比べて、テーマの掘り下げ方がやや
物足りなく感じました。”子供の手で身内を殺させる”OPの
展開や残虐な少年兵と女の子という組合せなど、今作と共通点
多いです。興味の在る方は見比べて観るのもよいかと思います。
コンゴに伝わる呪術信仰や内戦ぼっ発の経緯が劇中で説明されない
ため、置いて行かれる観客がいるかもしれません。僕自身ピンと
こなかったので鑑賞後調べたところ、内戦の大きなきっかけにあの
『ホテル・ルワンダ』で描かれる”ルワンダ大虐殺”があると知り
驚きました。チラシや予告編で前もってその辺りの説明があれば、
映画の理解や注目がもっと高まったかもしれないなと思いました。
最後に、予告編で印象的だった「死者が見えるようになった」という
主人公のアレ(?)も、それほど本筋に絡まないまま後半でやんわり
回収されてしまったので若干肩透かしを食った印象です。
主人公コモナ役の子はたくましくていい女優さんでした。
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