「期待を裏切られた映画」GODZILLA ゴジラ 響さんの映画レビュー(感想・評価)
期待を裏切られた映画
今まで沢山の映画を観てきましたが、今作ほど前評判と予告編に悪い意味で裏切られた映画は久しぶりでした。
まずハリウッド版ゴジラですが、98年にも作られており、これはとてもゴジラとは呼べない作品でした。
そして今年はゴジラ生誕60周年となる節目の年であり、またハリウッドでどうなるかと最初は不安でしたが、予告編を見た限りではアメリカが作った感じの醜悪さが全面的に出て来たものの、かなり本家の面影を残していたので少し安心して劇場に足を運びました。
冒頭では水爆の映像とゴジラを結びつける描写
初代ゴジラではキーマンだった芹沢博士を演じる渡辺謙
破壊される原発と何か生物がいるという恐怖を煽る演出
ここまで期待のボルテージを上げさせて登場したのはゴジラ....ではなく顔がガメラに出てくるギャオス、カマキリのような足が6本生えて翼がある何をモチーフにしたのか訳わからん未確認生物(ムトー)
今まで散々ゴジラと関連あるのかと思わせていた描写はほぼこいつでした。
しかもオスとメス2体出てきてこいつらがアメリカを破壊しまくります。
え、この映画主役ゴジラのはずだよね、いつ出てくるの....?とムトーがある程度暴れた所でやっと主役登場。
もう、これならタイトルからして詐欺です。
そしてゴジラがこのムトーと戦って最後に背びれが青く光り、おっ、今作はちゃんと熱線は吐くのか、前作のハリウッド版には無かった演出だと最後の期待をよそに、出されたのはゲップのような青い炎。
しかも熱線による派手な爆発などの演出もなし。
おいおい、20年前の日本のゴジラの演出の方がずっと迫力あるぞというレベルでした。
そして無事ムトーを倒し悠然と海に帰還するゴジラ。
予告編ではゴジラと米軍が全面的に戦うイメージだったのに、ただ人類の味方をして帰るのは、初代や昭和初期、平成ゴジラシリーズの完全悪役のゴジラが好きな自分にとっては、見た目の醜悪さも相まって非常に違和感を感じました。
内容は言うまでもなく星ゼロですが、音楽が本家の影響を受けているのがよく分かり、迫力があったのと、何も本家を知らずにアクションだけを楽しむならば評価できたので星2つとさせて頂きます。